保育士、幼稚園教諭になって奨学金を返せますか？ 私は保育士か幼稚園教諭なろうかと考えています。 短大でも十分かも知れ…

Question

保育士、幼稚園教諭になって奨学金を返せますか？
私は保育士か幼稚園教諭なろうかと考えています。
短大でも十分かも知れませんが4年でじっくり学べるところとなにより公立の保育士、幼稚園教諭になる人が多いということで公務員試験の対策もしっかりしていると思うので桜花学園大学に進学したいと考えるようになりました。ですが、保育士、幼稚園教諭はただでさえ薄給だと言われているのに奨学金をきちんと返せるのか不安になりました。たぶん授業料のほとんどを奨学金でまかなわなければいけないと思います。
そこで四年制大学出身の保育士、幼稚園教諭の方にお聞きしたいのですが、奨学金を返すのが大変で生活が苦しい、返せる見通しがないという方はいらっしゃいますか？どれくらい借りたかなども教えていただけると嬉しいです。後、保育士、幼稚園教諭になるには短大か大学かどちらに進学するほうがいいかなども教えてください。

Answer 1

大学教育学部の教員です。

「授業料のほとんどを奨学金でまかなわなければいけない」ということですと、卒業時には５００万近い借金を抱えることになりますね。

おそらく月額１万６千円返還の２５年コースくらいだと思います。そうすると、問題なのは、（突発的な病気や事故は別にして）あなたが卒業後２５年間（５０歳近くまで）働き続けることが出来るかどうか、ということです。

つまり、就職先をしっかり選ぶことが必要となってきます。

保育園にしても幼稚園にしても、実をいいますと「選ばなければ」就職は比較的簡単です。特に保育園の場合、人手不足ですから案外「簡単に」正規採用されます。

ただ、そういうところは、給料や待遇があまり良くないのが通常です。分かりやすくいうと、若い保育士を安い給料で数年使って、どんどん辞めさせて次の人を雇うというサイクルを繰り返しているのです。これは、全幼稚園のうちの９０％を占める私立幼稚園も同じです。「寿退職」の圧力はすごい、と話してくれた先生がいます。

だって、考えて下さい。幼稚園教諭にしろ保育士資格にしろ短大や専門学校で取れるわけですから、若くて安い給料で働きたいという人はいくらでもいるのです。経験を重ねた先生に高い給料を払うよりは、若い先生を二人雇った方が経営者としては良い。

女性の場合、結婚・出産で産育休の制度が必要ですが、それもきちんと確保できない職場がたくさんあります。どうしても辞職をするしか無くなってしまう。そのとたんに、奨学金の返済が行き詰まってしまう事例もたくさん知っています。

ですから、２５年間働き続けることが出来る職場に就職できるかどうか、ベストは公務員ですが、を見つけることが出来るかどうかが鍵となります。

４年後に安易な妥協をすると、「奨学金を返すのが大変で生活が苦しい、返せる見通しがない」ということになってしまいます。