解決済み
民間のカウンセラー学校を卒業して、カウンセラーの仕事をしている方いらっしゃいますか?カウンセラーの仕事は理論や療法、実践を勉強するだけでなく、人生(社会)経験も重要だと思っているのですが、いろいろな書き込みを見ると民間のスクールでの勉強は意味をなさないとか、時間と金の無駄などと書いてあります。臨床心理士の方は、社会に出ていろいろな会社で働いたことあるのでしょうか? 臨床心理士=有能なカウンセラーではないと思うのですが、もちろんすべての方がそうではないと思っていますが、あまりに見下した冷たい言い方をされているので、臨床心理士ではなくてカウンセラーとして活躍されている方に回答お願いしたいです。
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医師=病気の治療の相談、弁護士=法律問題の相談、社労士=労働問題の相談… 生活上の具体的な問題について、実際に解決の役に立つ職種は重宝されます。 逆に生活上具体的に役に立つ専門知識を持たず、あまり必要性のない立場の人間は見下されます。 いわゆるカウンセラーがこれに当たります。 臨床心理士というお飾りの資格を持っていようと、心理相談(しかも解決はクライアント任せでなければいけない)しかできない人間が見下されることにかわりはありません。 臨床現場では臨床心理士自体が見下されきっているので、その資格すらない自称カウンセラーは相手にもされないというのも事実です。 雇用側が「臨床心理士」を雇うのは、相談業務の実力を求めているのではなく、資格をもっていればせめて心理テストくらいは取れるだろうと思っているからです。 (これも「心理テストを取れる」という実務上の専門知識になります) しかし、これは逆の考え方も可能です。 実務上の専門知識を持つ人間であれば、現場に必要とされるということです。 「深い社会経験」を積んでさえいれば、お飾りの資格でしかない臨床心理士を持つ人間よりは、はるかに重宝されます。 例えば、社労士の資格を持つ人間は、臨床心理士の資格だけしか持っていない人間より、産業カウンセラーとして重用されるでしょうし、、家庭裁判所調停委員を長く勤めていた人間は、臨床心理師の資格だけしか持っていない人間より、離婚相談カウンセラーとして重用されます。 ケアマネージャーとして働いていた人間は、臨床心理士資格しか持っていない人間より、老人介護相談において重用されます。 お飾りの「資格(臨床心理士含む)」よりも、自分が売りにできる深い専門知識を持ち合わせているかどうかということになるでしょう。 どちらにしてもやはり、通信の心理の資格は何の意味も持たないとは思います。
そういった質問は何個か見かけますが,大抵現職者から回答がつくことはありません。 ところで,“見下した冷たい言い方”なのではなく,事実に感情を交えず回答されている方が多いからそう見えるのでしょう。 臨床心理士の養成大学院で学んだ方と,民間のスクールで学んだ方の違いはざっくり言えば“訓練の質”です。 具体的な要因としては ①学術的基盤 ②実習 ③指導者側の質 ④学会や士会による研修の後押し などが挙げられます。民間のスクールは,学術的知識を教えられるほど学んだ方が殆どおりません。そのため,経験談であったり,基礎的な(学部レベルかそれ以下の)知識をどうどうと披露しているところが殆どです。臨床心理士は,大学院で指導を受けます。大学院の講師陣は現場を知る優れた心理士や,実績豊富な基礎研究者で占められているため,言うまでもなく臨床心理士に分があります。学術的基盤は,カウンセリング(心理的支援)に必要あるのかなどと疑問を呈される方もいますが,こういった疑問を持つこと自体が信じられません。外科医が“身体のこととかよく知らないけど,手術の訓練受けたから切れるよ!”と言っているようなものです。 次に,実習です。臨床心理士は,修士1年生の頃から付属の相談室で指導教授のもと,相談業務に携わります。この経験があるのとないのでは,修了後の実力が全く異なります。仲間同士でロールプレイを行うのとは全く異質の,リアルな経験ですから当然といえば当然です。しかし,民間のスクールではこういった経験が出来ません。これはカウンセラーを目指す上では致命的です。 指導者側の質は,最初に書いたように雲泥の差があります。勿論優れた指導者がいる民間スクールもなくはありませんが,非常に稀です。NPOやスクールが独自発行している資格を斡旋しているようならば,まずはずれと思っていいでしょう。当たりなのは,やはり臨床心理士資格取得者や大学教員,あるいは精神科医など信頼に値する“肩書き”を持った人間が講師を勤める場合です。勿論肩書きだけでの判断は外れもありますが,カウンセラーの資格取得を謳っているような通信や民間スクールで学ぶよりは数倍マシです。 さらに,臨床心理士は士会などが主催する研修会,さらにSVなどから定期的に指導を受ける機会に比較的恵まれています。優れたカウンセラーであるためには,常日頃から自己研鑽が必須ですが,民間スクールのカウンセラーはそういった機会にまったくと言っていいほど恵まれていません。SVを受けるにしても,学術的基盤がない指導者からの指導は全く意味をなしません。 私は臨床心理士側の人間ですので,“見下して書いている印象”があるかもしれませんが,どれほど民間スクールを贔屓目に評価しても臨床心理士養成大学院で受ける訓練がやはり勝ります。 それから,人生経験が重要と言う点ですが,それだけでは心理職は務まりません。 心理カウンセリングは,あくまで学問体系によって支えられた専門技術です。つまり,基盤となる学問やそれに支えられた技術を理解したうえでなければ成り立ちません。 相談業務と言うことで,人生経験を重視する方もいます。もちろんそれも重要な要素かもしれませんが,絶対的に必要なものではありません。 むしろ,経験が豊富なあまり,それがカウンセリングの弊害になることもあるのです。 また,世には社会人経験をされてから資格取得のために大学院を受験し,臨床心理士として再出発なさる方も多くおられますが,彼らは“自分の経験豊富さ”を前には出しません。それがクライアントに対して害を成す可能性があることを,理解しているからです。 そして一つ疑問です。それだけ人生経験が豊富ならば,よりよいカウンセラーとなるためになぜ臨床心理士を目指さないのでしょうか。再三申し上げましたが,訓練の質は養成大学院側に圧倒的に分があります。有能なカウンセラーになるための条件である人生経験をすでにお持ちの質問主さまは,よりよい指導を受けたいのでは? なぜそれだけ批判を受ける民間スクールにこだわるのでしょうか。 私には,ただ時間とお金を大学院に使うのがもったいないと考えているようにしか見えません。
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