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日本の救命士が行える医療行為は、心肺停止状態の傷病者に気道確保用のチューブ(食道閉鎖式及び気管挿管)を使用し、静脈路確保を行いアドレナリンを投与することができます。また、心肺停止前でもショック状態であれば、静脈路確保し点滴を行うことができます(心原性ショックを除く)。他にも低血糖状態の傷病者に対しても静脈路確保を行ってブドウ糖を投与したり、元々エピペンを処方されている傷病者がアナフィラキシーを起こしている場合は処方されたエピペンを投与することも可能です。 私個人の所感として、海外と日本の医療体制や救命士に求める役割も違うため一概に良い悪いを断定できませんが、日本の現行体制は悪くないと思いますし、利に叶っていると思います。レントゲンやCT、血液検査も行えず、手術もできない救急車の中であれこれやっているより、必要最低限のやれることをやりつつ医師や看護師に引き継ぐのが日本の救命士です。病院と救急車、どちらが高度な医療処置を行えるのか聞いて、救急車と答える人はいないでしょう。私も救命士の資格を取る前は、もっと救命士は処置を拡大した方がいい!と思っていましたが、自分が救命士となり現行体制下でやってみると、これはこれでよく考えられているかなと思います。処置が拡大してやれる事が増える、というのは一見すると良いことに思えますが、裏を返せば救急現場でそれを行うということは場合によっては病院搬送が遅れることとなります(現在、ブドウ糖投与を現場でやっているのがいい例です)。ただ緊張性気胸に対する脱気針の穿刺や、吐血に対するSBチューブによるタンポナーデ止血処置といった、医師へ引き継ぐまでにすぐ行わなければ間に合わないような処置については、今後検討されてもいいのかなと個人的には思っています。
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