協定で決まった年間の残業時間に達したという理由で残業を断ることはできるのでしょうか？

Question

協定で決まった年間の残業時間に達したという理由で残業を断ることはできるのでしょうか？現在協定で決まった時間まで残業してきましたが、今後も担当業務をやり続ければ残業しないと終わらない状況です。

このまま続ければ体を壊しそうな状況ですので、協定で決まった年間の残業時間に達したという理由で残業を断ることはできるのでしょうか？

もちろん不真面目に時間をかけて仕事をしてはいませんが、効率が悪いなどの因縁を付けらたりする可能性もあり心配です。
人事評価は悪くなるのは覚悟しなけばならないかもしれませんが、体を壊すよりはましだとも思っています。

Answer 1

労働基準法第32条 労働時間
「①使用者は、労働者に、休憩時間を除き1 週間について40 時間を超えて、
労働させてはならない。
② 使用者は、1 週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き１日に
ついて８時間を越えて、労働させてはならない。」

とあります。

しかし会社は残業をしてくれないと、業務に支障をきたします。それで、会社と
労働者の話し合いで労使協定が結ばれればその協定の範囲内で残業させる
事が認められているのです。
これは労働基準法36条に基づいて結ばれる協定なので、通称サブロク協定と
呼ばれています。

したがって残業はできるのですが、サブロク協定によって時間外労働（残業）を
させるにも上限が決められているのです。

1週間 15時間 2週間 27時間 4週間 43時間 1カ月 45時間 2ヶ月 81時間
3ヵ月 120時間 1年 360時間

これが上限時間です。

ただ、ここで気になるのが特別条項付きの労使協定です。
恒常的にこの「特別条項付きの労使協定」に基づく残業が多いため、この「特別
条項」は【臨時的な場合に限る】という条件が加えられ、無制限な残業に歯止めを
かけています。

したがって質問者様、基本的にサブロク協定を超えての残業は断れます。というか
会社が残業をさせたら法律違反です。ただ上記のように「特別条項」ですが、これは
普通は無いです。【臨時的な場合に限る】というこんなことが日常茶飯事にあるわけ
がありませんよ。

結論ですが、サブロク協定を超えた残業はあえて断らなくても、会社は残業をさせる
ことが出来ません。もし理不尽にも何かあれば、毅然とした態度で法律を前面に出し
て拒否して下さい。がんばって下さいね。応援していますよ。
何か困ればいつでも私に回答リクエストを下さい。力になりますので。

Answer 2

法的な話をすめと、使用者は、原則として8時間を超える時間外労働を命じることはできず、36協定がある場合にその限度内に限って禁止が解除されるという関係です。

だから、時間数が限度に達した後は、時間外労働をさせることができません。

しかし、大概の協定には特別条項がついています。「限度時間を超えて労働時間を延長しなければならない特別の事情)」だったとして処分される可能性はありますよ？

「労働基準法36条1項の協定で定める労働時間の延長の限度等に関する基準」
http://osaka-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/hourei_seido_tetsuzuki/roudoukijun_keiyaku/hourei_seido/jikan2/kokuji/kokuji1.html