解決済み
経営者には最低賃金の法律が無効なので、むしろ労働者より自給が安かったり、個人起業などでは最低賃金を確実に割り込む者や、人と会ったり会合する時間を入れれば簡単に最賃を割る人も沢山います。 というのは置いておいて、少なくともカルロス・ゴーンはそんなことに該当しなさそうですよね。日本では法外な報酬と言われていますが、海外ではちょっと高いくらいです。 ではなぜ経営者の報酬は高いのか。 ■組織上の問題 カルロス・ゴーンは給料や報酬を自分で決められる権利がありました。つまり決める側だから高くもできる、というわけです。当たり前と言えば当たり前ですね。これが国の機関だったら、報酬を決めるのは最終的には国民ですから、自由にできませんね。私企業であれば誰かしら決定権があるので、自分で決められるなら高く出来てしまいます。自分はそれくらい頑張った、と自分で評価した。とも言えるでしょう。 ■株主の意向 カルロス・ゴーンのように自由に決められない会社もあります。子会社や大手株主が社外にいる場合です。株式会社でいちばん偉いのは株主ですから、大口株主の総意で報酬下げろと言えば下げられるはずです。でも実際に報酬を下げられる立場の人も下げないことが多いです。 それは以下の理由があります。 ・優秀な経営者に居てほしいから 経営者は自由に会社を辞めたりできます。報酬が少ないなら、他のもっとくれる会社に移動するのは労働者も経営者も同じです。優秀な人であったら、去られては困るから報酬も上げます。その報酬の相場が一般労働者よりも高いから、高いのです。 ・経営者の意識高揚のため 経営者にも色々あり、雇われ社長や一族外から優秀な人を誘致してきたりとかもあります。仮に社長の給料が社員と同じだったら、それは意識が高そうに見えてまずいです。その社長はいいですが次に社長になる人がいなくなります。どんな頑張っても社員から経営者になったら会合など時間外労働が増えて自由が無くなり、責任も負わされて給料は低いのです。見合わないので誰も社長をやらなくなり会社が死滅するでしょう。 ■責任の対価 経営者は社員と違い、会社の運命を自己の運命と共同にしている人も多いです。会社は有限責任なので万が一の場合も経営者側に非難が及ぶことは制限されています。しかし会社が経営者ぐるみの犯罪やったり、会社が叩かれた、会社経営が上手くいかない等の物事が起きたら、社員は辞めればいいですが経営者は責任を負わされます。それが自分たちの原因でなくても、社員が隠れてやった不正、地震などの事故、他者のせいなど、不可抗力の事態でも責任を負わされます。 その責任の対価として、不労所得や高い経営者報酬があります。株主も何も働かず対価を得ていますが、労働者が時間に対して給料が支払われるのに対し、株主や経営者はリスクや責任に対して報酬があるのです。労働者は責任を回避して時間を売ってる存在で、ハイリスクを背負って何もせずともカネが入る株主や、責任の対価に報酬を得ている経営者とは貰い方が違うのです。 あなたも起業して、リスクを背負ってカネを集めたり運営して成功したり、優秀さを買われて社長や経営陣参画を果たせたら、その見事さや責任の重さに応じて一般労働者からすれば高い報酬を得ることができるでしょう。しかし日経平均の低下や、地震などのあなたの責任範囲外で起ることにも実際に責任が負わされる覚悟と、リスクを背負うことになります。 普段は見えませんが、時間を売る以外の生活をしている人達は、見えないリスクを常に飼っているのです。
< 質問に関する求人 >
経営(東京都)この条件の求人をもっと見る
求人の検索結果を見る
< いつもと違うしごとも見てみませんか? >
覆面調査に関する求人(東京都)この条件の求人をもっと見る