採用の際に考慮される要素が違うので一概にいえません。裁判官になった人の中にも四大で内定をもらえなかった人はたくさんいますし、四大内定者にも裁判官を諦めた人もいるでしょう。 実情は、概ね以下のとおりです。 1 採用人数と倍率 裁判官は、毎年100人も採用されないのに対し、四大は毎年合計200人弱は内定を出していると思います。志望者の数は毎年まちまちなので、倍率も年によって違うと思います。 2 採用基準 四大の内定は司法試験合格発表前に決まるので、大学やロースクールの名前、ローの成績、予備試験に合格しているか、年齢等が考慮されます。特に、学歴のフィルターがきつく、東大が圧倒的有利で、京大一橋慶応までがスタンダード、早稲田や中央がぎりぎりです。 他方、裁判官の採用は、司法試験合格発表後、修習期間中に行われるので、司法試験に成績(最低でも500番以内が望ましい)及び修習の成績が重要視されます。学歴は多少考慮されますが、ロースクールの成績は全く関係ありません。 東大から東大ロー或いは東大在学中予備試験合格などの隙のない学歴の人であれば、四大の方が楽だと思います。逆に、上記の大学以外の出身者にとっては、そもそも四大はほぼノーチャンスなので、裁判官の方が簡単ということになるかもしれません。京大一橋慶応あたりの人にとっては、ロースクールでよい成績をとるのと司法試験や修習でよい成績をとるのはどちらが大変か、という問いに近くなりますが、これは人によるのではないでしょうか。 3 志望者の関係 四大法律事務所の内定者は、一流大学や一流ローの成績上位層なので、司法試験も高順位で合格することが多いです。私の周りをみても、500番以下はあまり見たことがありません。また、そもそもの能力が高いので、真面目に修習に取り組めば、修習でも高い評価を得られることが多いでしょう。実際、四大内定者から任官に抜ける人は多いです。 四大に内定しておくことで、修習中に教官から目をつけてもらいやすくなるという利点がある(優秀であるという推定が働くため)ので、最初から任官を希望している人が四大の内定をもらっておくというケースも多いです。 このように、四大の内定者と任官者は、わりと重なっています。私の印象では、毎年、任官者の少なくとも3分の1くらいは、四大の内定持ちではないかと思います。
なるほど:3
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