銀行の人事「出向」について

Question

銀行の人事「出向」について半沢直樹を見ていて疑問に思ったのですが、タミヤ電機に出向させられた人に及川光博が「人事に言って出向先かえてもらえば？」と言ってました。
出向に追いやられるということは銀行員としての籍を失い、雇用主が出向先に会社に変わるというわけではなく
言葉のとおり銀行からの人材派遣とでもいうか、レンタル移籍的な扱いなのでしょうか。
前回まで出向がさも絶望的な仕打ちのように描かれていたので、ちょっと意外に思いました。

Answer 1

出向には、「紐付き」と「片道」があり、前者は比較的エリートで将来有望なため、一度外の世界を経験させたいという事で、期間限定で戻ってくる事が前提の出向です。
後者は単に行内にポストがなく、栄転とは名ばかりの戻ってくる可能性が低いパターンです。

ドラマでは後者のパターンとして描かれ、籍は銀行に残っていますが、もう戻れる可能性が低いという事を前提に考えられているようですね。

ただ金融機関に限らず、大手企業ではそれだけ上級ポストは限られていますので、一生本体で働いたからといってそれが成功であるともいえず、又、出向先にもランクがあるため、ドラマのように部長待遇でそれなりの企業に出向できるケースはそれほど絶望的なパターンでもないように思われます。

ひどいケースですと、その金融機関で作ったある意味ペーパーカンパニー的な法人に出向し、机とイスとパソコンだけの部屋で、一日中事務員と二人で何もする事がないなんて待遇の人もいますからね。（以前、そういう会社に仕事で行った事があり、その部長に過去の武勇伝を聞かされた事を思い出します。）

Answer 2

＞････出向させられた人に及川光博が「人事に言って出向先かえて････
このケースはよくあります、出向先の組織とか業務に馴染めないなどが原因であり、銀行に戻ったり出向先の変更があるようです、出向してても身分は行員のままであり、出向していない行員と待遇などは変わりません。

＞雇用主が出向先に会社に変わる
これは出向ではなく転籍となります、経緯は別として銀行を退職して出向先の社員となります。

転籍
例外もありますが、定年近い行員が〇〇会社に出向し定年退職となったら、その会社の社員となります。

＞････銀行からの人材派遣とでもいうか、レンタル移籍的な扱いなのでしょうか。
人材派遣といえば聞こえはいいのですが、そうでもないケースがあります、また、出向してても出向先が返却（？）したり、銀行が引き上げさせることもあります。

＞････出向がさも絶望的な仕打ちのように描かれていたので、ちょっと････
若い年令での出向であれば「有望コース」と「そうでないコース」があり、要は出向先が「どのような所か？」ということです。

Answer 3

出向の形態には【在籍出向】と【転籍出向】とがあり、読んで字のごとくですから説明は省きますが、銀行界の出向が必ずしも転籍出向を意味するというわけではありません。

私は半沢直樹を観ていないので経緯は知りませんが、ある程度の年齢になってからの出向、また長年の成績不振に覚えがある行員では、その出向辞令は往々に片道切符であるもので、そうでなければ出向期間の明示を受けているはずです。

劇中の「変えてもらえば？」ということでは、特に銀行側からのノウハウ提携などの目的を伴わない人材供給の意味合いが強いと思われ、人事の方針が「とにかく当人を外に出したい」ものである点、片道切符の可能性を濃く感じます。

もっとも、外での勉強をその後の業務に活かさせる目的での出向（＝在籍出向）の場合もあり、人事の育成プランの一メニューだったりもしますから、年齢が30代前半までの出向については、人事が明確に期間を示しているのかどうかがポイントです。ドラマではその点が、どうにもハッキリしていないようですね・・・

Answer 4

銀行の出向制度は・・・基本的に関与先企業の財務や経理部門への出向ですが、多くは２年とか３年は在籍出向として給与も銀行が保障します。
その後、移籍出向となり完全に出向先社員の身分となる。
運がよければ、在籍出向期間を終了した時点で銀行へ戻れることもある。
というものです。