会社の環境が劣悪、創業約半世紀なのに組合が無い、同族企業なので経営陣は遣りたい放題。このような会社（年商28億程度） …

Question

会社の環境が劣悪、創業約半世紀なのに組合が無い、同族企業なので経営陣は遣りたい放題。このような会社（年商28億程度）
の会社ですが、労働組合を作るにはどうしたらよいのでしょうか？詳しい方？5年間で、二人の指がなくなり、労災が多い。労働基準局からも是正勧告を受けている、我が会社。これは労働者が経営に物申せない（労働組合が無い）環境だと思うようになりました。先日、休憩室も撤去されました。何とか改善したいのですが、労働組合を二人
から始めたのですが、どうしたらよいのでしょうか？助けてください。

補足

文句を言えば配置転換、食品メーカーなので衛生管理を口実に刑務所なみの規則の多さ。トイレ休憩も少ないのでうんこを漏らしたものいる。しかし、事務所、管理職、管理職の仲良しは、楽な仕事。現場は39度で倒れる人間も。労働組合を作り、労働者の労働者の為の会社を作りたいです。ただ2人だけでできるのでしょうか？

Answer 1

１．労働組合の法律上の諸制度については、御地の都道府県労働委員会へお尋ねください。こちらは官庁の一種ですが、労働組合と企業の労使関係紛争を仲介・斡旋・裁定などをする機関です。

２．労組のより一層の力を付けるには、「連合」などの労組連合組織の指導を受けるのが一般的です。しかし、連合は大組織を中心とした組織なので、中小零細規模にはあまり熱心では無いかも知れません。最近はそうでもなくなりましたが。

３．ごく小規模の場合は、「ユニオン」などの名のつく「一人でも入れる労組」が有ります。Ｗｅｂで調べたら沢山あると思います。

４．どの労組連合組織でも共通して言えるのは、それなりの負担を要すると言うことです。しっかり応援・助力をしてもらおうとするとほぼ比例した負担を要します。誰もタダで動ける者は居ません。

５．それがイヤなら、前記労働委員会（こちらで聞くのは一切タダ・資料も）で教えてもらい、本屋で労組に関する本を買うか、公立図書館で探して、それで学習する以外ありません。労組を押さえ込む本は多いのに、労組役員に資する本は少ないのが実情です。

６．労組は２人だけでも作れます。１人だけでもＯＫです。しかし、その事業場の過半数労働者が一つにまとまらなければ弱い存在です。

７．過半数であれば、就業規則の変更の際の「労働者代表意見書」に、自由に意見を書けます。残業の三六協定も労働者代表の同意が無ければ出せません。各種労働条件の改善を引き替えに三六協定に同意するという戦術を採る例は多いようです。そのほかにも労働者代表の意味は軽くありません。

８．そのためにはまずＷｅｂで「労働組合法」と入力し、労働組合法全文をコピーし、全部をしっかり読みましょう。迂闊な作り方をすると「不当労働行為」として労組の法律上の適格制を失います。そしてその関連をＷｅｂで読んでみましょう。このヤフー知恵袋よりも数倍も役立つ情報があります（ヤフーさんごめんなさい）。

９．なお貴説の「労働者の為の会社」には必ずしも賛成できません。利益を生まなければ、会社は、銀行から資金調達することができません。労働者に賃金を支払うこともできません。株主に配当を支払うこともできません。利益を生むことが存続の条件であり、発展するための条件です。一方的に「労働者の為」とするのでは無く、労働者あっての会社であることを経営者も労組員にもに理解させなければ、労組も会社も継続的に発展はあり得ないと私は考えています。

１０．最後のアドバイスとして一言。
．．私自身20歳代のとき、勤務先の社長の親友が顧問税理士であり広島県労働委員会委員長でもあったことから労組結成を社長から慫慂され、委員長になったことがあります。１年ほど後に後進に席を譲りました。しかしその数カ月も経たないうちに労組は雲散霧消しました。役員が経理を有耶無耶にし海水浴などで費消したり、一般組合員の声を無視して金を使ったことが原因だったのです。
．．このことから言えるのは、①労組の経理は完璧なものとすること、②労組の運営はいくら時間がかかっても民主的な運営に徹すること、が鉄則です。民主的でなければ、労組員の満足は絶対得られません。

広島県社会保険労務士会 会員 特定社会保険労務士 第１種衛生管理者 広島市 日高 貢