解決済み
内部監査業務で業務の改善指示をしますが中々改善がみられないため、模範解答を作れと上司に言われたのですが そのようなものは必要なのでしょうか?作る場合は、どのように作成していけばよいのでしょうか。
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内部監査の目的が組織体に価値を付加する事であり、それが内部監査人の適切なアシュアランスとコンサルティングによるべき物であることはご承知の事と存じます。「価値を付加する」とは改善提案(改善指示ではありません。)を行って、組織体の目標達成を促進することで達成されます。 内部監査人には、その責任を達成するための専門性、つまりが知識・技能・その他の能力が要求されます。それを果たす能力に欠ける場合には、内部監査部門長は適切な助言と支援を部門外から得る必要があります。 模範解答を作ることが本当の業務改善につながるのであれば、そうすべきですし、その能力が無いのなら、外部の専門家を連れて来てでも模範解答を作るべきです。また、もしかしたら上司は「勉強しなさい」と言う意味でそのような指示を出されているのかもしれません。 ただ、内部監査人或いは内部監査部門長としての個人的な経験から言わせていただくと、その解決策には、少々疑問が残ります。 対象となった問題の質が具体的にわからないので、以下のアドバイスが適切かどうかもわからないのですが、私が上司の立場なら、まず業務の改善が見られない場合、なぜその改善が進まないのか?その理由を解析するところから部下に指示します。 まず、そもそもその改善指示は適切なものだったのでしょうか?対象部門にとって、受け入れ難い程高度な目標を提示されているのであれば、改善指示が適切であっても、なかなか改善に着手することは難しいものです。「やってはいるんだけど・・」それが実感できない、先が見えない問題であれば、改善の結果も見えず、本当は進んでいても、それが見えていないケースだってあります。 その場合は、段階的にマイルストーンを設定して、改善を実感できるような目標設定と道筋を示す必要があると思います。 また、改善を実行する上で部門に適切な資源配分がされていない可能性もあります。人材教育など、成果がすぐに現れない問題については、それが問題解決につながるとわかっていても、なかなか言い出せないものです。その場合は、対象部門に何が足りないのか?ヒアリングすることで、必要なバジェット(人・物・金等の予算の手当)を配分するよう予算管理部門(人材であれば人事部)に対し要請することで解決する場合もあります。 また、問題があることがわかっていても、どう解決したら良いのかわからないケースもあると思います。 その場合に「模範解答を示す」と言うのは早道でしょうが、果たしてそれが最良の解決策となるかは疑問が残りますね。 数学と同じで、解き方を教えずに答えだけ示して、本当に身につくのでしょうか?大切なことはボトルネックを探し、問題解決の道筋をつけることが大事なのでは無いでしょうか? 例えば、BCP(事業継続計画)が無い部門に対し、BCPが無いのは問題だから、BCPを作れと指示をすることは正しい事でしょうか?また、指示をしたがなかなか作れないので内部監査人がBCPを作って渡すことは、本当に組織に価値を付加することになるのでしょうか?私はそうは思いません。人も組織もプロセスの中で学ぶことはたくさんあるはずです。汗と知恵を絞ってこそ、本当の血となり肉となるのです。喉が渇いた人に水を与えれば一時的には潤すことは出来るでしょう。しかし井戸の掘り方を教えなければ、再び喉が渇いた時に水を手に入れる術を知らず、結局は同じ事を繰り返すことになります。 なかなか改善が見られないのなら、その理由を解析し、一つ一つ潰して前に進む方法、解決に導く道筋を示すことが本当の改善に繋がることになるのだと思います。「答え」を教えることが最善の道とは思えません。
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