社則に関する質問です。 『社内恋愛禁止』は社則で規則としてきめても良いでしょうか？また『社内恋愛する場合は会社に届け出…

Question

社則に関する質問です。
『社内恋愛禁止』は社則で規則としてきめても良いでしょうか？また『社内恋愛する場合は会社に届け出をする』は同じくどうでしょうか？

Answer 1

結論から言いますと、「社内恋愛禁止」を就業規則に規定することは可能です。
労基署も通しますよ。

就業規則の在り方についての議論になりますが、就業規則が労働協約・労基法の最低基準を逸脱した場合は、その部分が「無効」となることが定められています。

「無効」というのは、「書いてあってはいけない」ということではなくて、それを理由として行った懲戒処分等の労働者に対する不利益変更は無効、という意味です。

では恋愛禁止はどの法令に反するかというと、民法90条です。
「公の秩序又は善良の風俗に反する事項を目的とする法律行為は、無効とする。」という規定に触れ、無効となると思われます。

公の秩序とは「国家や社会などの一般的な秩序」であり、善良の風俗とは「社会の一般的な道徳的観念や社会通念」のことを指します。
人が恋愛し結婚し子孫を繁栄することは、一般的な秩序であり善良な風俗です。

じゃあ何故就業規則に盛るのか、それは社内恋愛の末に起きる、社内秩序や風紀の乱れを抑制したいからですね。

実際こういう問題が起きたとき会社はどうすべきなのでしょうか。
恋愛は自由だし規則もないからといって黙認すべきではないですよね。では風紀の乱れとは？秩序の維持とは？
「あの二人怪しいよね～」 「部長と付き合ってるから出世が速いんだよ～」なんて噂話が出たら、それは秩序の乱れにあたるでしょうか。こういったことこそ、判断に苦しむんですよ。

その時になって「社内恋愛の結果、風紀を乱してますよ」と言われた方は納得するでしょうか。
おそらくしないですよね。だから予め「社内恋愛禁止」を規定して、抑止力としての効果を期待するんですね。

実際「社内恋愛禁止」を就業規則に規定している会社は多々ありますよ。我が社にも規定されています。
が、それを盾に懲戒処分を行っていいかというと別問題、ということですよ。

ある調査では、結婚したカップルのうち30%以上が、社内あるいは仕事関係だということです。
そういう実態があるのに、社内規定で取り締まるのはまずできません。

ある社内恋愛カップルが「社内恋愛禁止」を知ってどう対応するでしょうか。
まともな二人なら、一部の親しい友人以外の会社の同僚や上司には知られないように節度をもって行動するんじゃないですか？
それが「仕事にプライベートを持ち込まない」っていうことでしょう。
それで何も起きずに円滑な会社運営ができるなら、会社にとってもいいことなのではないでしょうか。

ここからは補足ですが、社内恋愛を禁ずる規定を出して労働者から違法性を問われたら、
「処分するかどうかは別の問題、具体的な事象が起きた時にその影響等を考慮して決めること」
「こういう規定が無く、社内のモラルが乱れることが危惧されます」 で十分説明は付きますが、猛反対にあうようなら撤回した方がいいでしょうね。

Answer 2

社則に決めてどうするのですか？

そもそも、理由と恋愛定義をどう位置づけるかも書かないと、効力を発揮しません。

例えば、結婚してる男女が、別の男女と二人っきりで映画に行きました。

これを「恋愛禁止に違反しただろ＝会社が不倫と勝手に判断し公表」となって大問題になると思うけど、、。

本人たちの感覚と自己申告でしか恋愛感情など成り立ちません。

「遊びの疑似恋愛です」といわれて、あなたに区別つきますか？

それを判断するのは誰？

そういう意味で、恋愛要素を規則に与えるのは無理だし、そういった曖昧で幅広い解釈のものを規制掛けると、人権問題に発展します。

それにさ、、。

これって、上がった後には効力発揮しないんだよ？アフターファイブに付き合ってても問題ないことになる。

恋愛禁止の社則を外まで持ちだしたら、流石にアウトだし、外で恋愛になれば、結果的に次の日には社内恋愛になる。

恋愛って感情のことを言うのだから、その状態である事を規制するって不可能です。

「異性の人を意識するのを禁止」と言われて出来ますか？それと同じ事です。

問題が起こっても、規則それ自体が不当だと文句言われかねません。