専門家が回答
回答終了
未払い残業代の請求の計算方法について。 退職することになり、未払い分の残業代を請求することにしました。弊社は30分単位でしか残業代が支払われなかったため、切り捨てられていた時間分の残業代を請求したいのですが、終業後の残業に加えて、強制されていた始業前の朝礼や準備時間の分も請求できるでしょうか。 証拠としては、タイムカードを撮影してあります。 よろしくお願いします。
43閲覧
弁護士として、残業代請求をはじめとする労働問題を扱っております。 ご質問にある「30分単位でしか残業代が支払われなかった」との点は、(1)日々の残業時間が30分単位で切り捨てられていた、という理解で相違ないでしょうか。 残業代は1分単位で支払う必要がありますので、ご質問内容を前提とする限り、切り捨てられた時間分の残業代を請求することは可能です。また、始業前の時間にも朝礼や準備作業などがあったのであれば、使用者の指揮命令下におかれていたといえ、これらの時間も残業時間にあたるとして残業代を請求できる可能性が高いでしょう。 なお、(2)上記とは異なり、毎月の残業代支給時に、月間の合計残業時間が30分単位で切り捨てられていた、とのご趣旨である可能性もありますので、これについて若干補足いたします。このような、30分未満の切捨てや30分以上の切上げを行う端数処理については、違法ではないとする労働基準局長の通達(昭和63年3月14日基発150号)もあるのですが、残業代請求においては(1)で申し上げたのと同様、やはり1分単位で請求が可能と考える見解が一般的です。勤務先からは、この通達を根拠とした反論を受ける可能性もありますが、結論としては(1)と異ならないように思われます。 (これらの見解を述べるものとして、佐々木宗啓ら『類型別 労働関係訴訟の実務Ⅰ〔改訂版〕』181頁(青林書院、2021年)など)。 参考になりましたら幸いです。
1人が参考になると回答しました
< 質問に関する求人 >
残業(東京都)この条件の求人をもっと見る
求人の検索結果を見る
< いつもと違うしごとも見てみませんか? >
覆面調査に関する求人(東京都)この条件の求人をもっと見る