雇用契約更新についてですが、雇用されている社員が契約満了で辞めたいと申し出たとします。その際、雇い主は契約満了前に社員を…

Question

雇用契約更新についてですが、雇用されている社員が契約満了で辞めたいと申し出たとします。その際、雇い主は契約満了前に社員をいつでも辞めさせることはできるのでしょうか？本来であれば30日前に事前通告が必要かと思われます。しかし雇用主が「社員が辞めるって言ったんだから早めに辞めさせただけ」という主張は通るものでしょうか。

補足

もし仮に社員が満了日前に退職することに合意した、と雇い主主張した場合でも即日解雇などはできないですよね？その場合でも30日前に告知するなどしないといけませんよね？

Answer 1

満期前にやめさせることは解雇になります。
労働契約法では
第１６条 解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。
とありますから、確固たる根拠とキチンとした手続きを踏む必要があります。
まずは就業規則に解雇事由を明記し、それにどれに当たるのかを明確にするための証拠も必要になります。
解雇事由の一例としては、
(1) 心身の故障のため、職務の遂行に支障があり、又はこれに堪えない場合
(2) 協調性がなく、注意・指導をしても改善の見込みがない場合
(3) 職務の遂行に必要な能力を欠き、他の職務にも転換することができない場合
(4) 勤務意欲が低く、勤務成績、勤務態度又は業務能率などが不良で、改善の見込みがなく、職員としての職責を果たし得ないと認められた場合
(5) 正当と認められる理由なしにしばしば遅刻、早退、欠勤をした場合、などがあります。
(厚労省のモデル就業規則にも例示されてます。https://www.mhlw.go.jp/content/001018385.pdf )
そして、注意・指導したり、配置転換してもなお改善しかなったことや、能力のどんなところが不足していたかなどの詳細な記録を証拠として残して置かなければ、やったやらない・できたできてないの水掛け論になるので、証明のための書類が必要となります。
つまり、今回のようなパターンでは、心情的な理由でしかないため、難しいと、思います。

Answer 2

とおりませんね。有期雇用ですので、労働者は終期まで働く義務があり、雇用主はその日まで雇用する義務があります。

その終期「後」の話を労働者はしているのですから、雇用主の義務に変動はありません。ただその終期までの賃金額を雇用主は賠償して、雇用契約を期中に解除することは可能でしょう。

Answer 3

＞雇用主が「社員が辞めるって言ったんだから早めに辞めさせただけ」という主張は通るものでしょうか。

社員側が「○日で辞める」というものを会社側の都合で一方的に辞めさせることはかなり難しいですね