あまり最新状況でなくて申し訳ありませんが、、 私は阪大の理工系を昔卒業し船も作るような重工メーカーに務めてました。今は半年前にやめて外資でITやシステム設計してます。 阪大や府大は日本に両手で数える程しかない船舶学科があり、社内でも同じ大学のよしみで造船に配属された方と話す機会も多かったので中の人ほどではないですが多少関係知識を持ってました。 まずは内定おめでとうございます。それと、造船では無く造船部品メーカーで良かったですね!! 造船ははっきり言ってオワコンです。 はっきり言えば日本の造船業はかなり衰退しています。 日経新聞や日刊工業新聞から判る話ですが、大手でも 三菱重工、川崎重工、共倒れリスク回避の為造船を切り離し子会社化し、三井造船(三井E&S造船)も最近同様に子会社化してます。特に三井はプラント事業での赤字が酷くこの11月に株価半額まで落として補填のために本社ビルを売り飛ばしており倒産の危機です。 ちなみに 三菱神戸、川崎坂出、三井千葉の大きな造船ドッグはここ数年で閉鎖され規模はかなり縮小されてます。 一方、日本一建造トン数(要は大きくて高い船を沢山作ってるって意味です)を誇る今治造船はそんな中でもドッグを増やし、上に人が詰まっていて出世できない(つまり人手不足が比較的問題になってない)会社です。 個人的な見解ですが、ここにパーツを安定して卸して居られるうちはパーツメーカーとしては安定すると思います。 また、個人の体験、伝聞による話に基づく話ですが、実情はもっと悲惨です。 住友重機マリンは私が学生の時行ったらドッグに船が無く、言ってしまえばまともに造船の仕事を持ってない様子、 逆に川崎坂出工場は、今ならまだ明石海峡大橋から見れると思いますが、LNG船という丸いドームが載った船が10隻近く並んでます。ここだけ見ると高価な船を作るようなを仕事が沢山ある様に見えますが、半年以上同じ様子(寧ろ隻数増えてる)なので恐らく引き渡し拒否を受けて居ます。 受注元の親会社は川崎汽船、中部電力ですが、株価は良好、、恐らくLNG船を韓国ならもっと安く高品質に作れる様になった背景を受けて価格が下落したのでしょう。 技術力、コスト競争力が韓国、中国に比べ不足してぶっちゃけ足りず死に体なのに、国内の受注元からも川崎造船は延滞金で搾り取られている事でしょう。 そういや三井も新潟造船の尻拭いで世界一デカいタグボートを建造して同じ様に搾り取られてましたね、、 中の人の話だと延滞金が受注した金額を越えたので、結果的に300億円ほどの金を払って且つ船を渡したのだそうです。 ホールディングス本社の売却費用が200億以下らしいのでまさに搾り取られた、、という言葉が相応しいですね。因みに三井の赤字の権化たるプラントはもっと赤字(有価証券報告書によると3ヶ月毎に100億円赤字出してる)で引き渡したニュースが無いので現在進行形で赤字垂れ流してるでしょう。 三菱重工は、アイーダプリマで計1700億円でしたっけ?同様に受注元に搾り取られましたね。 もうどの会社にもまともに仕様書作れる人が居ないのでしょう。 エンジニアの世界だと優れた仕様書書ける人材ってかなり貴重で、仕様書がマトモかどうかで無駄な動きや工数、契約に大幅な差が出て目に見える程に利益と直結するので、いい人は業績が良く給料もいい会社に転職で取られる傾向が有ります。 つまり、造船関係は一番給料が高く規模も大きい大手だろうと中の人からもいい会社と思われてない事が伺えますし、 マトモに仕様書書ける人を育てたり、書ける人を書く立場に充てがえない、、つまり管理職と人事が有効に機能していない事も伺えます。 因みに、今治以外だと大手各社生き残り策はフィリピン、中国など人件費が安い国での建造によるコスト削減です。 輸送費、関税考えれば国内メーカーのパーツを使う メリットは薄くなるでしょうね、、 中の従業員からいい話を聞かないので、私も可哀想になって、優秀と言われた人や若い人をピックアップして何人かスカウトしたりもました。 学生にも造船と重工はオススメしないってリクルートの際に言ったら「もともと考えてない、というか事実上輸送機器だと造船を選ぶメリットが見当たらない」 と言われました。 少し関係した人がそう言う様な業界です。 船用パーツメーカーなら 船に積む製品なら、製品が組み込みコンピュータや空調設備、ポンプ等ほか分野に使えるパーツだったり、艦艇パーツとして御用達なら仕事は無くならないか ら良いです。 今治が主要取引先ならしばらく安全です。 違う場合、多少覚悟下さい。
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