解決済み
外部告発の違法性について助けてください!皆様初めまして。僕は埼玉県のとある下請けの電気会社に働いております。この度年次有給休暇の取得で会社とひと悶着起こしております。会社の就業規則や労働契約書を確認したところ、就業規則には絶対的必要記載事項の休暇や休日の欄が記載されておりません。労働契約書にいたっては労働条件等全く記載されておらず、ほとんど誓約書に近い内容でサインしておりました。この事を問い詰めても社長は「ウチはずっとこれでやってきた。有給なんか使うのはお前みたい役たたずだけ」とか「有給使うんならお前の親に電話して迷惑社員だと伝える」と言ってきます。私の会社は親会社の敷地内に事務所を構えており、仕事も密接な関係があるので「親会社に一度この違法な就業規則や労働契約書を告発したい」と伝えると、「やれるもんならやってみろ。ウチも弁護士立てて対抗する。もし親会社に告発したら裁判する。お前の人生は絶対めちゃくちゃになる」とほとんど脅迫に近い言い方で迫ってきました。 そこで知恵のある皆様に質問なのですが、上記の様な場合、僕が告発した所で違法にあたるのでしょうか?もし法に触れるのであれば詳しく知りたいです。ちなみに告発書で告発しようと思っております。どうか皆様の知恵を貸して頂ければ幸いです。宜しくお願い致します。
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●僕が告発した所で違法にあたるのでしょうか? いいえ。告発=違法ではありません。 そもそも企業が違法行為をやらかすということは、国や国民に対しての犯罪行為です。告発によって企業の悪事が正されるならば、告発もありなのです。 有名な事例→http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/2C910577E7600CD549256FBE002EC591.pdf 日本では、企業からの報復行為から告発者を守るために「公益通報者保護法」という法律があります。これに従って、公益のための通報をすれば、あなたはちゃんと保護されます。 気になるところがあるとすれば、刑法230条の名誉毀損になるかどうか、です。 名誉毀損は、たとえ真実を公表したとしても、それが原因でその人の名誉が毀損されれば成立します。しかしながら名誉毀損には阻却要件というものがあり、「公共の利害に関する事実」であって「目的が専ら公益目的」であり、さらに「その事実が真実であること」ならば、名誉毀損は成立しません。 ※たとえ真実でなかったとしても、「真実であると誤信するに相当の理由がある」場合は、真実性は満たします。 よって、戦うのであれば、それ相応の証拠を集めなくてはなりません。社長の暴言も有利な証拠になったりしますので、ICレコーダーで記録しておくとよいですね。 社長が違法行為をやりまくっていると確信できるならば、名誉毀損にならぬようしっかりと証拠を集めて、堂々と告発してあげてください。それが日本のため、そして国民のためになります。 なお、有給休暇は以下の条件を満たした労働者に対しては「必ず」与えなければならないものです(労基法39条1項2項)。 ・雇用日から半年(6箇月)勤続、またはその半年目から1年勤続ごと。 ・それぞれの期間における全労働日の8割以上出勤する。 ↑ これを労働者が満たせば、使用者は「必ず」有給休暇を与えなくてはならないので、社長が何と言おうが有給休暇は取れます。なお、使用者には労働者の有給休暇の取得申請を拒否する権利はありませんので、社長が何をしようが有給休暇は取れるのです(ただし、「事業の正常な運営を妨げる」場合に限り、時季を変更することはできます)。 これを無視して、法定通りに有給休暇を付与しない使用者は、6箇月以下の懲役または30万円以下の罰金です(労基法119条)。 もう1つ。労働契約を締結するにあたってはしっかりと労働条件等を明示しなければなりません(労基法15条)し、その明示方法は書面でなければいけません(労基法施行規則5条3項)。社長曰く「ウチはずっとこれでやってきた」のかもしれませんが、そんなものは違法行為を阻却する理由になどなりません。30万円以下の罰金刑(労基法120条)になることを、そんなくだらない理由で続けるのは、愚かでしかないでしょう。 何にせよ、社長の「有給なんか使うのはお前みたい役たたずだけ」や「有給使うんならお前の親に電話して迷惑社員だと伝える」という主張は実に幼稚極まりなく、法的な場では通用することはありません(むしろ逆に名誉毀損で社長を訴えることもできそうですね)。 裁判とは紛争を解決する手段であって、裁判をしたからといって人生が滅茶苦茶になるわけではありません。社長が何を根拠に訴えるつもりか知りませんが、幼稚な報復であることを示す証拠を揃えておけばそこまで恐れることもないかと思います。 うまく進めるためにも労働問題に詳しい弁護士に相談し、もし命の危険を感じるようであれば警察にも相談されるべきかもしれません(脅迫は犯罪です:刑法222条)。 公益通報者保護法→http://law.e-gov.go.jp/announce/H16HO122.html 公益通報者保護制度→http://www.caa.go.jp/seikatsu/koueki/
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