図で考えると分かりやすいと思います。 横軸が売上高、縦軸が費用と売上高を表す図を考えます。 損益分岐点が等しい2企業があり、両者の固定費には差があるとします。 損益分岐点が等しいので2つの費用線と売上高を示す線の3本は損益分岐点を通ります。 ただし固定費(縦軸の切片)の高い企業の費用線は低い費用線より傾き(変動費率)が小さくなります。 そうすると損益分岐点より高い任意の売上高での利益を考えると、固定費の高い企業の費用は固定費の低い企業の費用より低い位置にあるので、売上高との差である利益が大きくなります。 その売上高よりもっと高い売上高での利益を考えると、固定費の高い企業の方が売上高と費用の差がもっと大きくなるので利益はより大きくなります。 このように損益分岐点が等しい2企業で考えると固定費の高い企業の費用線の傾きが小さく、売上高との差の変動が大きくなりやすいので利益も損失も変動しやすくなるということです。 数学的に考えると、 利益=売上高-売上高×変動費率-固定費 ですね。 売上高の変化による利益の変化を考えるには、この式を売上高で微分すればいいので、微分すると、 d利益/d売上高=1-変動費率=限界利益率 となります。 この式から分るとおり、損益分岐点が一緒なら固定費が高く変動費率が低い方(限界利益率の高い方)が売上高の変化による利益の変化が大きくなりますし、固定費が低く変動費率が高い方(限界利益率の低い)が売上高の変化による利益の変化が小さくなります。 利益の変動幅の拡大はファイナンス的にはリスク(ボラティリティリスク)の増加となります。 そうすると資本コストが高まり、企業価値が低下してしまいます。
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