お世話になります。 司法書士試験の答練の問題で分からない箇所があったので、質問させてください。

Question

お世話になります。

司法書士試験の答練の問題で分からない箇所があったので、質問させてください。「根抵当権の設定者が株式会社、債務者が当該会社の取締役である場合において、元本確定前の根抵当権の全部譲渡は利益相反行為に該当するため、移転登記の申請書には、取締役会の承認があったことを証する情報を提供しなければならない」

と私が利用している予備校の答練の解答解説編にあったのですが、私にはどうしても分かりません。

なぜ、元本確定前の根抵当権を全部譲渡することが会社と取締役の利害の対立に結び付くというのか、そこがイメージできずに困っています。

どなたか、私でも理解できるように、分かりやすく回答してくださらないでしょうか。

Answer 1

根抵当権の確定前の全部譲渡は、譲受人と債務者の譲渡前の取引を担保すりというのはわかりますか？
つまり、根抵当権者A→債務者Bの根抵当権を新たな根抵当権者Cに譲渡した場合、A→B間の取引を担保していたものから、A→Cの取引を担保する根抵当権に変わってしまいますよね。
根抵当権設定者にとっては、全く新たな被担保債権について、負担することになりますね。そうすると、自社の取締役個人の債務を会社の不動産で担保するので、「取締役に有利、会社に不利益」という形式的な形が生じるため、承認決議を必要とするのです。