飲食店のメニュー看板・チラシなどのデザインに著作権はありますか？

Question

飲食店のメニュー看板・チラシなどのデザインに著作権はありますか？先日、友達の飲食店のチラシＤＴＰを頼まれましたが、
他店の店先に大きなポスターメニューで掲示してあったデザインがとても気に入ったとかで、
それに酷似したデザインでメニュー写真だけ自店のものに差し替えたようなチラシ原稿を作成してと頼まれました。
当方は、デザインや印刷会社に勤めた事も無く、慣れないながらも友達の頼み通りに作ったのですが、
それを印刷して近隣にポスティングするというので、印刷会社のサイトで入稿マニュアルなど読んでいると、
著作権についてのお断りが書いてありまして、平たく言うと、
「お客様が著作権侵害に当たるようなものを原稿として持ち込まれて印刷を頼んで何かあっても印刷屋さんは責任持たない」
とのこと。
そこで、私も『ああ、そうだ！もしかしてこれはデザインのパクリなんでは？』と思い、
まだ印刷の注文もしてないので、止めた方が良いかどうか考えています。
デザイン関係で、ご存知の方がいらしたらご回答お願いします。

Answer 1

デザイン職をしています。
悪い言い方をすれば、とてもよくある話ですし、実際にそういう印刷物や広告は探せばキリがないほど存在します。

その良い例がスーパーのチラシやパチンコ店のチラシです。どの店舗も似たようなデザインで差異がなかなか見当たりません。そして、実際にも競合店のチラシをみて「このように作ってくれ」という依頼はよくあります。また、自分がつくったデザインそっくりそのままな広告や、全く同じレイアウトで同じ写真を使用した“完全にパクりの広告”も見ることさえあります。

ただ、これを訴えるのは「デザインの版権（著作権）」を持つ人間であり、デザイン製作者がデザインをクライアントに納品した時点で権利の譲渡がなされていれば、デザイン製作者は元来訴えることができません。

あなたの場合であれば、友人にデザイン（チラシ）を受け渡す際に、そのデザイン物がどちらのモノとして扱うかを明確にしておく必要があります。
※ちなみに有名人の写真を勝手に利用するとかいった問題は別モノ。

そして、この“世間にありがちなデザインのパクり”ですが、これもつまり、マネされた側が訴えてこない限りは恒常的にスルーされています。スーパーやパチンコ店のチラシが似ていることで訴えてもキリがありません。

しかし、あまりにも特異的な広告（オリジナル性の高い広告）の表現のマネは、それだけ目立つために訴えられる可能性は非常に高いです。さらに相手が大手企業などの場合は尚更その可能性が高まります。

個人的に言えることは、やはりスーパーのチラシのように、ある種スタイルの「定番化」したモノ以外のデザイン（要するにオリジナル性の高い広告）のマネは製作者はもちろん、それを依頼する側も避けたほうが良いと思います。

そもそも、お店の経営において、来店する客層（ターゲット）や、そこで出す商品・サービスなどが「全く同じ」であれば、必然的に似たような広告になる可能性はありますが、やはりお店が違うのですからチラシに打ち出す内容もデザインも本来ならば変わってくるのが当たり前ということです。

広告（チラシ）で重要なのは、経営者やデザインする人間のこだわりではなく【いかにPRしたい内容をわかりやすく大衆に伝えるか】であり、そこで内容が固まった後に「結果的にデザインの方向性が定まっていく」と考えてみるほうが良いと思いますよ。

極論、オシャレ＆カッコイイと思わせても、より多くの人がお店の雰囲気や紹介内容をイメージも理解もできないチラシは死に金を投じた紙切れだと思ってくださいw

Answer 2

著作権はありませんが、商標権、意匠権、特許権がある場合がある。

商標権は特許庁に先に申請した方が価値で著作権と違い更新すれば永久に権利があります。
また、著作権（Copyright）はコピー複製しか排除出来ませんが、商標権は顧客が誤解する類似行為も排除出来ます。

「笑笑」とそっくり看板の居酒屋、商標法違反容疑で捜索へ
http://news.braina.com/2009/1028/enter_20091028_001____.html
「ショウショウ」はチェーン店の「笑笑」と無関係だが、店の２階部分に赤地に白い文字で「笑笑」や「わらわら」と書いた看板を掲げて営業しており、商標権を侵害した疑いが持たれている。
モンテローザは、「笑笑」の商標を1998年に登録。指定役務は「飲食物の提供」で「ショーショー」「エミエミ」「ワラワラ」の呼称やロゴマークも商標登録している。同社に今年９月、顧客から「ホームページに載っていない店があるが」と問い合わせがあり、「ショウショウ」の存在を把握。「顧客がチェーン店と誤認し、損害を受ける」などとして、「ショウショウ」の店長を商標法違反容疑で大阪府警に告訴していた。