労働組合法 クローズドショップ ユニオンショップ オープンショップ ３つのショップのメリットを教えてくだ…

Question

労働組合法

クローズドショップ
ユニオンショップ
オープンショップ

３つのショップのメリットを教えてください

補足

詳しい説明ありがとうございますm(_ _)m
本当に助かりました。

追加で申し訳ないのですが結局のところショップ制度は何のためにあるのですか？？
労働組合に入ることを奨めるならば
オープンショップ制なんてわざわざ作る意味はあるのでしょうか？

無知ですみませんm(_ _)m
教えてください。

Answer 1

クローズドショップとは、「労働組合員からしか採用しちゃいけない」という制度で、
労働組合＝企業内組合の日本ではピンとこないと思いますが、
ヨーロッパなど、産業別に組合が作られている場合に、このような制度が
取り入れていることがあります。
メリットは、労働組合にとってですが「自分とこの組合に入らんと雇ってもらえんで」と
宣伝できるという点があります。使用者には何のメリットもないでしょう。

ユニオンショップとは、「会社に雇われたら、組合に入らないといけない」という制度で、
労働組合＝企業内組合の日本に多く見られる（見られた）制度です。
この場合、会社に雇われたら、一定の期間内に組合に入らないと、
使用者は解雇せざるをえなくなります（別組合を作るのは可能との裁判例もありますが）。
メリットは、労働組合にとって、特に組合員獲得活動をしなくても、自動的に
組合員が入ってくれる、という点です。使用者にはメリットはありませんが、
強いていれば、「社内の労働者を組合を通じて一元管理できる」というところが
メリットといえなくもないでしょう。

オープンショップは、誰でも組合に入れる（入らなくてもいい）という制度です。
使用者は、クローズドショップやユニオンショップに見られるような拘束を受けない、
という点で、使用者にメリットがある制度です。
逆に労働組合としては、自分で組合員を獲得しつなぎとめておかねばならないので、
その点がしんどい制度です。

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補足を拝見しました。よいご質問と思います。

もともとショップ制度は「制度」とはいっても、「労働協約」という、組合と使用者との合意の中で
設けられる制度です。要するに、組合と使用者が話し合って決めるものなので、
ショップ制度を置くか置かないかは、基本的には両当事者の自由なのです。
そこで、両当事者の力関係が重要になります。

結局、組合が強くて、その労働協約の中に、
「従業員は、●●組合の組合員から選ぶ」という条項を入れさせれば「クローズドショップ」、
「従業員は、必ず●●組合に加入しなければならない」という条項を入れさせれば「ユニオンショップ」
になる、というわけです。

逆に、使用者のほうが強くて、そういった条項を労働協約の中に入れさせなければ、
組合の加入は任意なので、こういった状態を「オープンショップ」というわけです。

ちなみに、ユニオンショップだけど「組合に入らない者を解雇するかは、使用者が判断する」といった
条項が労働協約に入っているような場合は、「尻抜けユニオン」といいます。

日本のユニオンショップは、労働組合法７条というところで、一定条件下で違法ではないとされています。
ショップ制度は、逆に、労働者の「団結しない自由」を侵害しているという議論もありますが、
このような制度を「違法ではない」と法で認めているのは、まさに憲法28条の団結権を保障する
ために必要だから、ということなのです。