税理士試験科目合格(簿・財)者です。貴方より合格科目が少ない私の様な者がアドバイスするなどおこがましいとは存じますが、私の知る範囲で回答させて頂きます。 ①法学系の大学院に進学し修士課程にて税法に関する修士論文を作成した上で大学院を卒業すると税法が2科目免除となります。院卒による科目免除に関しましては平成13年に改正があり、以前は(平成13年度までに)大学院に進学していれば税法科目に関しては3科目全て免除でしたが、平成14年度以降に進学した場合、最低1科目は税法科目を自力で合格しなければならなくなりました。しかも上記の「税法に関する修士論文を作成した上で」という所がポイントで、2科目免除が認可されるかどうかの判断の中にその論文の審査が含まれているため、ただ単に(論文を作成せずに)修士課程を修了しただけでは認可されません。また、院免の制度に関して誤解され易い部分なのですが、順序として「院卒で税法2科目を免除→残りの1科目を受験・合格して税法科目全合格者となる」のではなく、「まずは(最低)1科目を受験・合格して税法科目の一部科目合格者となる→院卒で税法2科目を免除」という順序になります(この点では貴方の場合既に消費税法に合格されておりますので問題ないかと存じます。)。 ②大学院への進学など考えた事も無いので詳しい事は分かりませんが、学費につきましては文系の修士の場合、授業料は国立か私立か、また通う大学院によってかなり異なる様ですが、概ね年間50~100万円位の様です。また大学によって通信教育のコースがある事も存じております。勉強量に関してはさっぱり分かりませんのでご勘弁願いたく存じます。参考になるかどうかは存じませんが2ちゃんねるのスレの一つに「【税理士】税理士税法免除大学院情報【免除】」というものがございます。何分にも「2ちゃんねる」ですので内容の真偽や情報の取捨選択に関しましてはあくまでも自己責任ではございますが、一応リンクを貼っておきます(http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/exam/1189786993/)。 ③メリットの有無に関しましてはあくまで個人的意見ですが、無いかと存じます。基本的に院免の制度を利用するのは概ね「親が税理士事務所を構えていてその後を継ぐ事が決まっている(或いは親の方が我が子にどうしても自分の事務所を継がせたい)」という方か、「4科目まで科目合格したが最後の1科目が何年かかっても受からないので(最後の手段として)院免を利用する」という方のどちらかです。貴方の他の質問等を拝見させて頂きましたが、特に独立志向があるという訳ではないので一見院免の制度を利用するメリットがある様に思われるかもしれませんが、例え独立志向が無いとしても万が一の時に困るかと存じます。大変申し上げにくい事ですが、例えば勤務先の経営が傾いてきてリストラをされてしまった場合やリストラを通り越して事務所自体が閉鎖に追い込まれてしまった場合、再就職先を確保しなければなりません。もし引き続き税理士事務所での勤務を希望する場合、税理士試験の要ともいえる「法人税法」を受験・合格していないと、現在の様な不況のご時世ですと在籍者3~4名の小規模の税理士事務所ですら書類・面接等で撥ねられる可能性が高いかと存じます。今の事務所がそういった事態に陥らない事が一番なのでしょうが、税理士業界も既に飽和状態ですのでそういった事態が絶対起きないとは言い切れないかと存じます。ですので仮に院免を考えるにしても法人税法を受験・合格してからの方が宜しいのではないかと存じます。 ちなみに他の回答者の方も書かれておられますが、平成23年に税理士試験の試験制度の変更が行われる様です。今の所まだたたき台の段階で確定事項は何もございませんが、討議されている内容で漏れ伝わっている範囲では①受験資格の撤廃②受験科目の整理(現在→簿・財・法・所・相・消・酒・固・住・事・国徴/将来→前述の酒・固・住・事・国徴あたりを廃止して代わりに民法・商法等を加える)③受験システムの変更{公認会計士試験の制度改革に倣って科目合格制から一括合格制にする代わりに各科目の難易度を下げる・一次試験(マークシート方式)と二次試験(論文試験で法規集持込可)に分ける等}等々が上がってきている模様です。科目合格制のデメリットである「合格までの期間が長期化し易い」という弊害を減らして若年層の税理士を増やしたいのと、軟化した公認会計士試験に受験者が流れている状況を食い止めたいという意向が働いている様です。但し、平成13年の所謂「W院卒による無試験での税理士合格」という制度を改革する際にも、妥協を重ねた結果現在の非常に中途半端な折衷案になったという経緯もある様ですので、最終的には小幅な改正に留まる可能性も十二分にございます。 長文にて失礼致しました。ご参考になれば幸いに存じます。
なるほど:2
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