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公務員試験の以下の問題について教えていただきたいです。 ①議会と立法過程に関する次の記述のうち、妥当なのはどれか。1.イギリス議会においては、成立する法律のうち議員提出法案が約9割を占める。このように議員提出法案が多いのは、議員は法案提出により業績を上げなければ、次同選挙において党の公認を外されたり、政府や政党内における昇進の道が絶たれたりする可能性があるからであるといわれている。 2. ドイツ議会は、上院、すなわち連邦議会と、下院、すなわち州の代表からなる連邦参議院の二院で構成されている。法案はまず連邦参議院で審議される。法案の審議過程は、2読会制をとっており、形式的な第1読会と委員会において法案審議を行う第2読会とで構成されている。第2読会では、イギリスに類似した与野党対決型討論が行われる。 3. アメリカ合衆国の連邦議会における立法過程の特徴の一つは、重要法のほとんどが実質的に議員によって立案・提出されていることにある。また党護拘束が強いことから、議員間で法案の相互支持に関する取引、いわゆる「丸太転がし(ログ・ローリング)」や「交差投票(クロス・ヴォーティング)」などが行われやすい傾向にある。 4 N. ボルズビーはいくつかの先進国の議会を「アリーナ型」と「変換型」に分類し、前者の特徴を与野党の有権者に対する政策アピール、後者の特徴を社会的要求の実質的法案化に求めた。変換型議会を持つ国の例としては議院内閣制をとるイギリスやイタリアが、アリーナ型議会を持つ国の例としては大統領制をとるアメリカ合衆国やフランスが挙げられる。 5. わが国の国会については、官僚による法案の策定、また与党内審査の影響力の強さから、とりわけ野党の役割が長く疑問視されてきた。 しかし、M.モチヅキは、野党が審議を長びかせることによって内閣提出法案の成立を妨害したり廃案に追い込んだりすることに着目し、わが国の国会には、「ヴィスコシティ(粘着力)」があると指摘した。 ② 日本と英米の議会の制度と機能に関する次の記述のうち、妥当なのはどれか。 1. アメリカにおいては、下院に予算の、上院に条約批准の優越が認められている。日本においても、これにならい、予算の議決については衆議院に、条約の批准については参議院に優越が認められている。内閣が提出する法律案についても、予算に関連するものは衆議院から審議を開始し、条約や外交に関連するものは参議院から審議を開始することが慣例である。 2. 日本の国会では、専門分野ごとの委員会で実質的な審議が行われ、特に重要な案件を除いて、本会議で実質的な審議が行われることはまれである。これに対し、イギリスの下院では、重要な案件について、本会議において首相・閣僚や野党党首をはじめとする有力議員が前面に立ち、実質的な内容にわたる討議を行う。 3. 日本における議員提出法案は、野党が内閣提出法案への対抗のために提出するものがほとんどであり、この場合、審議の際には双方の法案が同時に議題とされることが多い。与党の決定は.議浣内閣制度の下で内閣の意思決定に反映されることから、与党議員は慣例上、法案を提出しないこととされている。 4. J. ブロンデルは、議会活動で最も重要なものは政策形成能力であるとし、議会が行政府の提案をどれほど拒否・修正したかという指標として、ビスコシティと いう概念を提唱した。ビスコシティの考え方に基づけぱ、議院内閣制で党議拘束の強い日本の国会は、内閣に対する対抗能力が著しく低いものと認識され、いわゆる「行政国家」という言葉の根拠ともなっている。 5. 日本において、内閣提出法案は、省庁間など政府内部の調整や与党審査といったさまざまな手続きを経なければならないが、ひとたび法案として国会に提出されてしまえば、提出順に審議される。こうした事情から、議会に基礎を置く政党政治の機能の低下が指摘されている。
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