傷病手当金の受給について。 業務に関連する適応障害による休業のため、傷病手当金の受給を検討しております。 給与と報酬…

Question

傷病手当金の受給について。
業務に関連する適応障害による休業のため、傷病手当金の受給を検討しております。
給与と報酬の両方を同一会社からもらっております？給与所得分は、社会保険料が給与から差し引かれております。(ただし、残業代がみなしとして固定でついていますがその部分は社会保険料の計算に必要な給与には含まれていないようです)
しかし報酬分は社会保険料が報酬から差し引かれておりません。報酬の額には役職手当などの固定分も含まれております。

この場合、傷病手当金の計算に必要な、標準月額報酬とは給与所得部分のみのとなるのでしょうか。かなり金額が変わるので気になって質問いたしました。
もし、給与所得部分のみの場合、報酬を給与として計算し直してもらうことは可能なのでしょうか？(会社は嫌がるとは思うのですが…)

ご教示いただけますと幸いですm(_ _)m

Answer 1

給与と報酬に分けて賃金を支給されているようですが、健康保険法3条によると、「報酬」とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が労働の対償として受けるすべてのものを言うとなっており、あなたの会社で言う、給与と報酬は、両者とも標準報酬に仕訳されるものと思います。

報酬部分に役職手当等が入るとっしゃっているので、間違いなく、健康保険法上の報酬であると予想されます。

したがって、標準報酬を基礎に計算される傷病手当金の額を歳出するには、あなたの会社の給与部分と報酬部分を合計しなければならないのではないでしょうか。

標準報酬は、毎年7月に年金事務所あて、直前3ヶ月の賃金が届けられ、その数字をもとに標準報酬で2級以上の差が出る場合は、標準報酬を改定することになっており、その標準報酬が9月から翌年8月までの1年間の標準報酬月額になります。

傷病手当金を出すときの標準報酬は、上記の届け出をした標準報酬を使いますので、その額が不当に少なくても、傷病手当金のときだけ計算し直すことは事実上無理であろうと思われます。

標準報酬月額の改定は、いつでもできますので、随時改定等を活用して、一度会社の給与担当に相談されてはいかがでしょうか。

Answer 2

「給与と報酬の両方を同一会社からもらっております？」
もう少し詳しく説明してもらえませんか？
普通は給与も報酬も同じものを指します。
あなたの会社では何を【給与】とし何を【報酬】としているのでしょうか。

「給与所得分は、社会保険料が給与から差し引かれております。」
【給与】の方からのみ社会保険料がひかれているという事ですね。
これは２つのケースが考えられます。
（１）年金事務所には【給与】と【報酬】の合計を届けそれに従って標準報酬月額が決められている。それに従った保険料を【給与】の名目の支給から徴収している
（２）年金事務所には【給与】のみを届け、標準報酬月額もそれにより決められている。【報酬】の方は年金事務所に届けない闇給与である。それにより社会保険料を不当に低くしている。

（１）は問題ありませんが、（２）は違法行為です。

また
「ただし、残業代がみなしとして固定でついていますがその部分は社会保険料の計算に必要な給与には含まれていないようです」
の根拠は何でしょうか。本当ならこれも社会保険料を不当に下げる違法行為です。

傷病手当金は標準報酬月額で決められます。それに見合った保険料しか納めていないのですから当然ですよね。もし（２）の場合であれば、【給与】の額のみが反映され、【報酬】の額は反映されません。

「もし、給与所得部分のみの場合、報酬を給与として計算し直してもらうことは可能なのでしょうか？」
（２）の場合という事ですよね。
傷病手当金は過去１２か月の標準報酬月額の平均で計算されます。今の時点で年金事務所へ【給与】と【報酬】の合計を届けて標準報酬月額を変えたとしても今後の標準報酬月額ですから、傷病手当金の額には反映されません。
傷病手当金を固定残業代も含めた【給与】と【報酬】の合計に見合ったものにするためには、報酬の届けが誤っていたことにして、過去に遡って届けを訂正し標準報酬月額を訂正する必要があります。会社もあなたも過去に遡って差額の保険料を納付することになります。
その際に、年金事務所があなたに関する届のみの誤りとして納得せず、会社全体の不正を疑って調査に入った場合は、全従業員にそれが及ぶことになります。それは正しいことで、あるべき姿ではありますが、おおごとでもあり、それなりの覚悟が必要という事になります。