あなたはきっと東京学芸大などの国立の主要教員養成大学の初等教育課程の社会科専修に所属しているのではないかと推察します。 私は学芸大の初等教育課程(A類)の社会科専修を卒業し、担任を定年まで務め、定年後は65歳まで再任用教員を務めて退職した者です。現在でも変わらないはずですが、学芸大などの国立の主要教員養成大学では、たとえA類の学生でも追加単位を履修し、付属中学校で教育実習をすれば、中学校や高校などの中等学校の教員免許を取得できます。私は小学校教員の免許だけではなく、中学校の社会と高校の歴史・地理の免許も取得しました。(私は、当時は、小学校教員を強く志望していたので、私が所属していた自治体独自の制度により一時中学校の社会科教員を3年務めた時期を除き、ほとんどの時期を小学校教員として奉職しましたが・・・) あなたも努力すれば、小学校教員の免許と中学校・高校の社会科の免許を取得できるはずです。 もし教員を志望するのであれば、小学校教員になることは、絶対に絶対にお勧めしません。是非、中等教育学校(中学校・高校)の教員になることを強く強くお勧めします。 東京などの大都市部における昨今の公立小学校の実態のひどさは目を覆いたくなるほどです。 それらの地域における小学校教員は、偏差値が40未満の私立大学や短大・定員割れを起こしている私立大学や短大を出て、超低倍率の小学校教員採用試験にかろうじて合格した者たちがほとんどを占めているのです。彼ら彼女らの多くは授業を行うのに必要な基礎的・基本的な学力・思考力・表現力だけではなく、社会人としての見識・常識・判断力にも欠けています。「赤本」と呼ばれるアンチョコに頼らなければ授業はできません。一人一人の子どものたちの対応や子どもたちの人間関係の問題の解決も「指導教官」である再任用教員の私のアドバイス無しではできませんでした。 このような状況なので、保護者からの担任への苦情や抗議はきわめて多かったのです。公立小学校を信頼している保護者はかなり少なくなっているのではないでしょうか。今や公立小学校の教員は保護者や世間からの蔑みの対象であり、公立小学校の教員は完全になめられています。 かつては国立大学教育学部出身者が大部分を占めていた公立小学校の校長ですら、昨今ではFランクの大学出身者が徐々に増えてきているせいか、学識や人格・常識に欠陥があるとしか思えない校長が、自らは積極的に動こうとせずにふんぞり返りエラソーに威張り散らし、自らと相性が合わない教員を悪者に仕立て上げ、ひどいパワハラを加えているのも現認しました。自分は遅く出勤し早く退勤するのにもかかわらず、教頭(副校長)や教員には深夜に及ぶノルマを強制するような小学校長も増えてきています。 せっかく文系の高校生にはハードルが高い受験科目である数学や理科を克服して国立大学の教育学部に合格・入学し、専修分野である歴史か地理の学術的に価値のある卒業論文の作成を視野に入れて学業に励んでいるあなたが昨今の公立小学校の教員を目指すのは、極めてもったいないと思います。 とにかく、昨今の大都市部の公立小学校の実態は30~40年前のそれとは全く違うのですから。 それに対して、中学校や高校といった公立の中等教育の学校の実態は、公立の小学校の実態とは、真逆です。 確かに教員にもよりますが、ほとんどの教員は自分の担当教科に関して高く深い専門的な学識をもち、見識や社会常識にも人格的にも優れていたと思います。専門教科だけではなく、いじめなどの生徒の問題行動にも小学校と違って担任任せにするのではなく教師集団で的確に対応していました。 小学校と違って、校長も教育者としてふさわしい方で自分から進んで学校や生徒に関わる問題に取り組んでいました。もちろん、公平・公正な態度で全教員に接し、パワハラなどありえませんでした。 さらに、中等教育の学校では教員一人当たりの持ち時間が少ないのです。小学校の教員は、専科の教員を配置している自治体でさえ週当たり28時間前後担任が受け持たなければなりません。それも全時間、内容は全部異なっています。 それに対して、中等教育の学校では教員一人当たりの持ち時間は18時間前後です。同じ指導案で数学級授業をすることも可能です。中等教育の学校では、教員の空き時間が多く、じっくりと教材研究をすることも可能です。さらには、中等教育の学校では、学年付きという担任を持たない教員も多くいます。それらの教員は、生徒が問題を起こした時には大きな力となります。 もちろん、小学校と違ってモンスターペアレントなどほとんど存在しません。 私が一時中学校の教員を務めていた時は、ほんとうにゆとりのある充実した教員生活を送ることができました。 中学校の教員は部活の指導をしなければならないから、負担が大きいとよく言われますが、運動部の場合には顧問は複数の教員が務めます。だから、交代で指導や対外試合の引率ができます。文化部の場合は、ブラスバンド部などを除けば週1~2回活動すれば済みます。部活の指導をしなければならないから、負担が大きいということはまずあり得ません。 このように、中等教育の学校では昔から「教員の働き方改革」が行われていたのです。 それに対して、昨今、小学校にも一部「教科担任制」を導入するから、小学校教員の負担も減るだろうということが言われていますが、小学校教員の負担が減ることはありません。何しろ文科省や都道府県の教育庁が小学校教員の定数を全く増やさないからです。小学校の教員の数を増やさないからにはどうしようもありません。もちろん、担任を持たない学年付きの教員の配置など全くありえません。 私は、小学校で「教員の働き方改革」が実現することはないと思います。 なお、オンライン化については、それを習得し活用できる基礎的な能力をほとんどの教員がもっている中等教育の学校では、それが円滑に機能し学習指導や事務処理のあり方が改善されるかもしれません。オンライン化に精通した正規の職員が中等教育の学校には配置される可能性も高いと思います。 しかし、小学校はいつも後回しにされ、そのような職員は配置されないのではないでしょうか。さらに、昨今の公立小学校教員の知的水準では、とてもオンラインシステムを稼働させることはできないでしょう。だから、オンライン化により学習指導や事務処理のあり方が改善されることは、一部の実験校を除いて、無いと思います。 あなたはご自身の進路についてよくお考えになり、ご自身の志を実現させてください。
なるほど:1
40代の高校教員です。 中学校での勤務が3年あります。 (研修交流) 関東の二つの県で採用歴があります。 地元を受け直して今も勤務しています。 再任用経験のある方の書かれている内容で、 ほぼ網羅されていると感じました。 介護士、看護師、小学校の教員のハードルの低さは とんでもないものがあります。 関東の田舎の中学校(10年前)では週25コマでした。 土日は部活。月の休みは4日とれればいい方かと。 部活は18:30まで。職員室に戻れるのは19時。 3年間という期限があったから頑張れました。 それでも又行きたいとは思ってしまいます(笑) 高校はどこでも15コマ位=毎日3時間は空き、です。 同世代の都内の小学校の先生と話をしました。 2000人ほど採っていると思いますが、 半数が5年もたないと話していました。 再任用の方が書かれているように、基礎的な学力や 指導力がない。 生徒の家庭環境も重いです。支援が必要。 小を目指すのでしたら、地方をおすすめします。 いづれの校種を選ぶにしても人間に興味があり、 好きであることが一番重要ではないかと私は考えています。 「割にあわない」という人もいますが、 未来を担う若者と共に育つことのできる、 とても素敵な仕事です。 教科が好きでしたら研究職の方が幸せにはなれるかと思います。 悩んでくださいね(笑!
お勧めしません。 残念ながら、外部委託やオンライン化も、課題が山積です。詳細を語るにはこの場は適切ではないのでいまいち伝わらないかもしれませんが…。 労働環境が改善していることを見込んでの就職でしたら、それは期待できません。「自分が変えてやる」位の気合がある方でしたら、頼もしいのですが…。 ぜひ他の選択肢も同時進行しておくことをお勧めします。
なるほど:1
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