半年程前にみなし残業代込みの会社に就職したのですが出退勤が出勤簿に判子を押すだけで時間の管理がされてません｡

Question

半年程前にみなし残業代込みの会社に就職したのですが出退勤が出勤簿に判子を押すだけで時間の管理がされてません｡なのでみなし時間分が越えているかどうかも分からない状態です｡

これは違法には当たらないのですか？

Answer 1

拙者も現役時代はみなし労働時間でした。
在宅勤務で1日8時間のみなし労働×20年間です。(事業場外労働)
みなし労働は労基法に定められているので、労基法に定められている通りの手続きを取って、なら順法だと思います。
ただし、『労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン』には「使用者は、労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、適正に記録すること」とあるので、タイムカードやその他の記録「入室する際のＩＣカード時間記録」が何もないとなると、労働者に対しての健康確保の対策を抗じていないと労基署から指摘を受けるかも。

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000187488.pdf

拙者の場合は事業所外労働のみなし8時間勤務でしたから、メリットはありました。とは言っても、みなし労働制を利用して違法なことをやっていたら、それはダメですよね。
<拙者の場合のメリット>
①出勤する必要がなく朝9時に起きても文句を言われない。
②午前中1箇所だけ訪問確認して午後は遊んでても7時間労働したとみなされる。
<デメリット>
①超忙しくて20時間労働しても7時間労働としかみなされない。
②早朝、深夜の労働しても残業代が払われない。
③忙しい日が続くと終わらないので休日も仕事をしてしまう。

主さんの文面では「出勤簿に判子を押す」とあるので事業場外労働ではなく、専門業務型裁量労働制あるいは企画業務型裁量労働制なのでしょう。
拙者の経験は参考にならないかもしれませんが記させていただきます。
<経緯>
仕事は在宅勤務の1日8時間(うち1時間は随時昼休憩)、1か月20日勤務、事業場外労働。仕事は書留郵便やパソコンでの配布。
ひとりの同僚が労基署に駆け込み「仕事が忙しくて休みが取れない、日中は訪問しての仕事、帰宅してから毎日深夜まで報告書作成。土日も遺族宅や入院した本人との面談があり休日が無い状態。労基署から会社に対して注意して欲しい」と訴え出ました。
労基署担当者からのアドバイスは「休日も労働しているのだから割増賃金を請求して下さい。私からも会社に休日割増賃金を支払うよう指導しておきます」
その結果、会社の役員を呼び出し、休日割増賃金を支払うよう指導。
会社は、日報上の確認で全従業員に対して法定休日分(日)の3割5分増し分および指定休日分(土)(祝祭)の2割5分増し分を支払ってくれました。
しかしながら、遺族宅や病院警察などへの訪問に要する交通時間が考慮されていない、報告書作成時間が少なく計算されていると労組が交渉。物別れになったため拙者を含む数名で民事訴訟となりました。
結果、東京地裁一審で訴えが棄却、敗訴のため上告。
二審で和解し和解金だけ支払ってもらいました。
当時の判決文にはいろいろと書いてありましたが、拙者の裁判の印象としては「証拠主義。何時から何時まで仕事をしていましたという客観的証拠が無かったから敗訴したんだな」という感想です。

さて、主さんの仕事内容は不明ですが、みなし労働制を採用しているということは労使協定で定めた協定書を労働基準監督署に提出しているはずです。
主さんの普段の労働時間>みなし労働時間、で納得できないということであれば、まずは所属の労働組合に相談されることをお勧めいたします。
労働組合が御用組合とかで及び腰で真剣に考えてくれないと感じた場合は社労士の先生か労働問題に詳しい弁護士先生に相談しましょう。

他の拙者の例として、退職後のアルバイト先で労基署に駆け込んだことがありますのでご参考まで。
勤務時間が08時～17時で、08時から朝礼、朝礼開始の段階で上下とも制服に着替えておかなければならない。タイムカードなしで出勤簿の押印のみ。
着替えも労働時間に当たる場合もあるという判例を見つけたためアルバイト先の対して着替え時間1日辺り10分間×時給×勤務日数を請求したところ拒否。地域の労基署に駆け込み相談。労働組合が無いため労基署が指導。タイムカードは無いが会社入室のＩＣカードで入退室時間が判明したため少額ながら更衣時間の時給を支払ってもらいました。ケチくさいと思われるかもしれませんが、自分で勉強しないと会社から詐取されるばかりだと拙者は思っています。主さんの会社にタイムカードがなくても入室のＩＣカードがあれば実勤務時間は判明するのでは?
では、ご幸運を。