「正社員の健康診断、会社が負担しないのは違法」これは間違いでしょうか？

Question

「正社員の健康診断、会社が負担しないのは違法」これは間違いでしょうか？社会保険完備の会社に中途採用で入社し、1年が経過したところです。

「会社員の健康診断は会社側の義務で、費用は会社が負担する」と労働基準法で定められていると認識しているのですが、自己負担でやるかやらないか問われて困っています。

「協会けんぽ」という所の、「年に一回、一般検診を自己負担金7,038円で受けられます。（本来18,522円のところ協会けんぽが一部補助をします。）」という案内を渡されました。キチンとした案内書類です。

会社で健康診断がないと同僚から聞かされていたので、
「労働基準法に違反していると思うのですが…」と折を見て会社に交渉しようと思っていた矢先のことでした。

「協会けんぽ」のその案内は、「被保険者の自己負担は当たり前」と言わんばかりで、どういう了見なのか問い合わせようとしたのですが、「問い合わせフォームから意見を受付はしますが、返事は一切しません。」ということでした。

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・勤務して一年以上。パソコンに向かう仕事です。
・月金で9時間拘束8時間勤務。
・社員10人に満たない小規模な会社ですが、毎月1千万円以上利益が出ていると思われる。
・今まで勤めた会社も小規模ですが、健康診断は会社負担でした。
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「正社員の健康診断、会社が負担しないのは違法」という私の認識は間違いでしょうか？
どなたか分かる方、どうか教えてください。

Answer 1

まず、会社が健康診断を受けさせる義務・労働者が健康診断を受ける義務を定めているのが、労働安全衛生法66条です。
しかし、健康診断の費用や健康診断を受けるときの給料については、”法律”に規定はありません。

ただ、旧厚生省（現厚生労働省）の通達に「労働安全衛生法第66条までの規定により実施される健康診断の費用については、法で事業者に健康診断の実施の義務を課している以上、当然、事業者が負担すべきものであること。（昭47.9.1 基発第602号）」となっています。
（ちなみに、同じ通達で、給料については、一般健康診断は”支払いうことが望ましい”、特殊健康診断は”支払わなければならない”となっています。）

労働安全衛生法
（健康診断）
第六十六条 事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による健康診断（第六十六条の十第一項に規定する検査を除く。以下この条及び次条において同じ。）を行わなければならない。
２ 事業者は、有害な業務で、政令で定めるものに従事する労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による特別の項目についての健康診断を行なわなければならない。有害な業務で、政令で定めるものに従事させたことのある労働者で、現に使用しているものについても、同様とする。
３ 事業者は、有害な業務で、政令で定めるものに従事する労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、歯科医師による健康診断を行なわなければならない。
４ 都道府県労働局長は、労働者の健康を保持するため必要があると認めるときは、労働衛生指導医の意見に基づき、厚生労働省令で定めるところにより、事業者に対し、臨時の健康診断の実施その他必要な事項を指示することができる。
５ 労働者は、前各項の規定により事業者が行なう健康診断を受けなければならない。ただし、事業者の指定した医師又は歯科医師が行なう健康診断を受けることを希望しない場合において、他の医師又は歯科医師の行なうこれらの規定による健康診断に相当する健康診断を受け、その結果を証明する書面を事業者に提出したときは、この限りでない。