非正規雇用から正規雇用に大きな転換が起きているのではないか？ 2017年1月 労働力調査(3月3日発表) htt…

Question

非正規雇用から正規雇用に大きな転換が起きているのではないか？

2017年1月 労働力調査(3月3日発表)
http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/pdf/201701.pdf
『対前年増減数』・正規雇用 65万人
・非正規雇用 3万人

非正規雇用増加の内訳を見ると、
・ﾊﾟｰﾄ ｱﾙﾊﾞｲﾄ 26万人
・派遣社員 －11万人
・契約社員 －8万人
・嘱託その他 －4万人

正社員有効求人倍率も0.99倍まで上昇しています。
これは人手不足が深刻化するなかで企業が非正規雇用から正規雇用へ雇用形態をシフトしているのではないでしょうか？

2016年の労働力調査を見ても正規雇用は53万人増加、非正規雇用の31万人を上回り、特に派遣社員・契約社員は殆ど増加していません。

総務省の調査でも大企業よりも中小企業の賃上げ額が上回るなど経済の好循環が起き始めていると思います。当然、全ての人に恩恵が出るわけではないので「俺は良くない」と言う人もいるでしょう、バブル期でも浮浪者はいましたから。

しかし、全体を見れば大きな転換期にあると思いませか？

Answer 1

同感です。もう２年くらい前からバブルに入ったと思いますよ。日経平均株価も２万円前後ですしね。今も景気はいいほうです。オリンピックまでは続きますよ。

Answer 2

希望観測に過ぎる。数字から言ってもただの小規模な反動的揺れ戻しに留まるものだ。
これまで進んで来た派遣拡大の実数と比較して見よ。もちろん業種別にだ。

求人倍率も高齢者増大と生産者人口減少にそのまま相関しているから雇用の創出ではない。
派遣実数が変化しなくともその割合は増大しているわけだ。

正規雇用を増や始めたのは、これまで派遣を拡大しすぎて専門スキル不足に悩まされ始めた業種で、とくに土木建築関係等それも現場関係で顕著だ。
人件費削減に奔走した挙句、業績が一息ついたところがスキル不足が顕著になってきたからあわてて正社員確保に走るという「目先」でしかなく、大転換などという先見性を伴ったものではない。

賃上げは最初に潤った大企業群が行っており、しかし設備投資もしなかったから中小企業にはおこぼれはなかっただけのこと。しかし為替が安定し続けているからには大企業群もこれ以上濡れ手に粟の儲けはないし、企業留保を溜め込む一方では金利が下がるばかりでジリ貧だから設備投資もぼちぼちし始めている。それがちょっとづつ中小企業の給与にも反映されてきただけで、しかし大企業の給与上げ幅には遠く及ばない。

格差拡大構造の根源は何も変わっていないのに大転換など起きるはずもない。今起きているのは格差拡大が進みすぎた挙句の小さなゆれ戻しでしかなく、それを利用して大転換等と叫ぶのは政権維持したいだけのご都合宣伝でしかない。

バブル偉大の浮浪者を生み出した構造は、格差拡大と社会保障の不在であって、現代では社会保障の充実と生産者人口の減少が正面上の数字を小さく見せかけているのに過ぎない。
しかし浮浪者は生まれなくとも、中産階級の貧困化と生活保護者の拡大は確実に進んでいる。それは子育て問題とも密接な関係にある。

格差拡大が生んだ問題は何も解決しておらず、社会のほころびは拡大し続けていることの認識が必要だ。小さな反動が格差拡大政策の根源をひっくり返すわけではないことぐらいわかるだろう。