低い。文系は金融、不動産、総合商社などの勝ち組企業。」 皆さんは、どう思います? たしかに業種別平均年収データを比較すると、金融系>製造業、です。 しかし製造業には大卒総合職を採用しない「零細企業」が多く含まれています。 また銀行1位の三井住友FGの従業員は132名(持株会社)など、新規採用が殆どない企業がベスト10にあっても意味ありません。 金融系も製造業もピンキリ。少なくとも国立・マーチ級から就職する優良企業に限れば、製造業は決して負け組ではない、と思いますが、如何でしょうか? ************************* ここから下は、私の独り言。 「年収ラボ」を参照して、 ●金融/不動産 ●製造業 で、全体の分布を比較しました。詳細は私の知恵ノートに記載(http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n44595) 全企業の平均年収を見ることは不可能なので、いずれも上位15%とします。総務省統計局などの統計によると、2010年時点で、製造業(従業員20人以下の小規模企業除く)は約800万人、金融/不動産は270万人ですから、製造業は120万人分、金融/不動産40万人分です。 平均年収は、金融/不動産=689万円、製造業=727万円 [年収分布]金融系,製造業の順に示す。 1000以上 4%, 1% 1000~950 0%, 1% 950 ~900 2%, 3% 900 ~850 1%, 1% 850 ~800 4%, 4% 800 ~750 13%, 22% 750 ~700 13%, 27% 700 ~650 19%, 28% 650 ~600 23%, 12% 600 ~550 10%, 0% 550 ~500 6%, 0% 500 ~450 3%, 0% 450 ~400 2%, 0% 金融/不動産には1,000万超が4%ありますが、全体としては600~700万円が中心で、600万円未満が21%もあります。製造業は650万~750万円台が多く、600万円未満がありません。つまり全体としては、製造業の年収は金融系より劣ってはいないのです。 たしかに三菱商事など総合商社は別格ですが、卸売業・小売業1057万人のうち、7大総合商社は僅か3万人(0.3%未満)に過ぎず、年間採用数は7社合わせても1,000~1,300名程度しかありません。 別に製造業を勧める意図はありませんし、難関大学の理工系から大手金融に就職するのも良いでしょう。ただ理工学に興味のある学生が、間違った偏見に基づいて夢を諦めて欲しくはないですね。 あと念のため。この平均年収は一般職と高卒ライン工を含みます。当然、大卒総合職はもっと上です。