ＬＰガスの特大タンクの接続部分から、ガスが漏洩して止まらないと想定した場合に、漏洩処置はどうしますか？ 空タンクが有る…

Question

ＬＰガスの特大タンクの接続部分から、ガスが漏洩して止まらないと想定した場合に、漏洩処置はどうしますか？
空タンクが有る想定で、処置のシナリオが知りたいです。

液化ガスの取扱が無いから、処置が不明、タンクから外部に 噴出すれば、気体ですが、タンク内温度はどのくらいなのか？ タンクローリから固定タンクに３０分で移動圧送が完了しますが、他の部署ですので不明点が多いです。
会社の緊急時訓練の 想定です。

公設消防隊も交えての訓練ですのでね。
シナリオを練っている最中です。

ガスタンクに詳しい方、教えて下さい。
液化ＬＰガスが、タンク内で何度で保管されてますか？
漏洩のトラブルで
凍傷も有りますね。

会社の出勤日が先なので、現場の人の話が聞けない為、専門家が見えたら、教えて下さい。

防火服や空気呼吸器を背負い、訓練にあたるので、ハードな 訓練になりそうですね。

Answer 1

お疲れ様です。ミスター高圧ガスと申します。

ＬＰガスの貯槽からＬＰガスが漏えいした場合の最悪のシナリオは、平成２３年３月１１日に発生したコスモ石油・千葉製油所のＬＰガス貯槽の爆発・火災でしょうね。まだ１年半ほど前の出来事なので記憶に新しいかと思います。

ＬＰガス貯槽からのＬＰガスの漏えいに関しての処置として、漏えい箇所の想定が書かれていないのでよくわかりませんが、おそらく次のようなことになるかと思います。
（１）想定
－ 大規模地震発生に伴い、ＬＰガス貯槽付近のガス漏えい検知警報設備が発報。漏えい箇所を調査したところ貯槽と貯槽元弁の間に開口部が発生。そこから液状のＬＰガスの漏えいが発生していた。噴出した液状のＬＰガスに触れると凍傷のおそれがあるので容易に近づくことができない。
（２）対処
①昼間→第一発見者は、構内の保安部門に電話連絡して通報。
夜間→第一発見者は、公設消防・警察へ連絡するとともに緊急連絡網を使用して社員の呼び出し。
②昼間→保安部門の関係者は公設消防、警察に連絡する。
③応急処置として開口部の閉止作業（ゴム、布などを開口部にあてて巻くなどの処置をするが開口部が大きいと効果は薄い）
④空の貯槽があるので、ポンプを利用してＬＰガスの移液の作業
⑤近隣住民に避難勧告の広報
⑥火災に備えて、消火器や散水の準備

ざっと、上げただけでもこれくらいのことは同時並行的にやらないといけません。想定として、昼間か夜間かによっても対処方法は異なりますし、地震直後であれば貯槽が転倒していたり、転倒するおそれなどがあるかもしれないので、その時その時にあわせて対処方法を検討すべきでしょう。停電の想定もしておいた方がいいですね。

なお、ＬＰガスの場合は、輸入基地などで平底円筒形貯槽で低温で保存しておく時を除き、貯槽内のＬＰガスの温度は常温（大気温とほぼ同じ）です。ＬＰガス貯槽に温度計がついているので、それで確認しましょう。ただし、液状のＬＰガスが大気中に噴出すると、一気に温度低下を起こしますので触れると凍傷になります。

ＬＰガスの防災の特徴としては、
（１）可燃性である。静電気などでも着火しやすい。
（２）液状のＬＰガスに触れると凍傷になる。
（３）空気より重いので、漏えいすると地盤面上に滞留しやすい。
この３点が防災活動を勧めていく場合のポイントになるでしょう。一旦火災となると手を付けられないというのも、もう一つのポイントかもしれません。