取引先に従業員を引き抜かれました。

Question

取引先に従業員を引き抜かれました。建築業を営んでいる友人の件でアドバイスを下さい。
仕事を出した下請会社に友人の会社の熟練工が引き抜かれました。
もちろん条件等に魅力があってのことでしょうし,その事で移籍した従業員を責めることは出来ません。
職業選択の自由もありますから。
しかしながら従業員を引き抜かれた友人としては腹の虫が収まらず、下請会社に対して損害賠償を求めたようですが
当然その下請はくるもの拒まずでいた仕方ないことだ、と言って取り合ってくれないようです。
その上まだ他の従業員も引き抜く気配が見受けられるようです。
私が彼に言ったのは、業務委託契約等に従業員の移籍に際しての取り決めが明記されてたならこれは契約違反になるからクレーム付けるのも解る。しかし、その様な事が明記されてない以上仕方ないのでは、、、、と言いましたが友人としては納得出来ないようです。このような状況の中、引き抜いた下請けに対して何らかの賠償を求める事は可能でしょうか？
アドバイスをお願いします。
今後はこの様な事がないようにきちんと契約条項に盛り込みなさいと伝えましたが、

Answer 1

微妙です。

ありうるとしたら「一定期間」や「競業避止義務の特約」を定めるものです。

それも、従業員側の話ですね。

あなたも言ったとおり、職業選択の自由があります。業務委託先に契約で個人の職業の選択を阻む条項を入れると、違法行為の強制の契約になり、契約書そのものが無効になってしまうおそれも出てくる。

引き抜き、、というのも、自由競争の一貫です。

「同企業は単なる転職の勧誘を越えて社会的相当性を逸脱した方法で従業員を引き抜き、引き抜かれた会社の雇用契約上の債権を侵害したものとして、不法行為の成立を認め、この引き抜き行為によって競争企業が受けた損害を賠償する責任があるとした裁判例(東京地裁 平成3年2月25日判決)があります。」

ってあるように、訴えればもしかしたら、、とういうのもありますが、相当な契約金をちらつかせ、他の会社を潰す目的で引き抜いてるようなものでない限り無理があるよ。
むしろ、わざわざ今いる場所から下請けに取られてしまうほど条件や労働環境に差がある事を気にする方が先では？

これが大手のヘッドハンティングならわかりますが、下請け程度の差で、、。

このままだと、元従業員が「こっちの方がいいよ」とか吹聴して、もっといなくなるかもね。

しかも、流れ的には選択の自由を阻害する訴え。従業員にもっと不信感が生まれるかも、、。

Answer 2

その友人は下請けいじめを考えるよりも、下請けよりも劣悪な労働条件でしか雇用できない自分の会社の状況を反省すべきと思いますが、如何でしょうか？

下請けよりも良い労働条件を提示すれば、引き抜かれる心配は無いはずです。

従業員の採用制限など、業務委託に関連無いような条項を契約に盛り込む事は下請けいじめと言われかねず、独占禁止法や下請け法の趣旨からも問題のような気がしますが、どうでしょう。

今後はこのような事が無いように、従業員の労働条件改善をすべきと思います。