複数のINVOICEの貨物を1度に輸入通関することは可能ですか？ 同じ国の、数社からそれぞれ別の貨物を同じフォワーダー…

Question

複数のINVOICEの貨物を1度に輸入通関することは可能ですか？
同じ国の、数社からそれぞれ別の貨物を同じフォワーダーが1つのコンテナに詰めて、
FCL扱いで1度に通関してもらう方法はありますか？

補足

目的はそのとおりです。
CYでフォワーダーの倉庫におろしています。
フォワーダーは、INVやBLが複数だとLCL扱いになるし、
通関を1度に行うことは不可能と言います。
船会社のANはFCL扱いで1件ですが、
フォワーダーがLCL扱いとして複数のANを発行します。
HOUSE BLも複数です。
1度に通関する際、品名やシッパー名はどう申告しますか？
また申告の際CIF価格が必要で、
付保も複数に分けていますが、1度の通関の際その辺はどうなりますか？

Answer 1

こんにちは。
前回に引き続き回答させていただきます。

前回の質問の続きで、LCLをFCLという形にして、運賃や通関費用を抑えられないか、という主旨で宜しいですか？
まずFCL/LCLと通関は別の問題ですので、分けて考えなければなりません。

まずそのFCLで持ってきたコンテナは、コンテナのままどこかに直送するのですか？
それとも一旦倉庫に下ろして、そこから配送するのでしょうか？
前者の場合であれば、コンテナ通関ということになります。
ここから少し話が難しくなりますが、コンテナ通関であればマスターB/L単位になります。
つまりどういうことかと言いますと、複数のシッパーの貨物で複数のHOUSE B/Lが1コンテナに存在しても、それとは関係なく1マスターB/Lで輸入申告を行うことになります。
理由はコンテナターミナルの搬入搬出管理はマスターB/L単位であり、通関もそれに合わせなければならないからです。

後者の場合であれば、一旦保税運送（OLT）で保税上屋に運送して中身を降ろして通関することになります。
その場合、まとめて1申告で通関してもいいですし、HOUSE B/Lごとに分けて通関してもいいです。
後者のほうが問題が少ないです。特に複数の有税品を混載してる場合、余程実績がないと検査になってしまい、コンテナ通関の場合、検査のために結局どこかに下ろせとなってしまうからです。
通関そのものは、同じ船で、1輸入者、1保税地域であれば1輸入申告で可能です。

＜補足＞

前回も書きましたが、混載業者に船積みから輸入通関まで一貫して任せてしまうと、結局そうなってしまいます。
混載業者はLCLで運送する業者であり、船会社（下払い）との差額を収入としてるからです。
従って、混載業者を使ってる限り、その問題は解決しません。
混載業者ではないフォワーダーを使うべきだと思います。

そもそも輸入申告をどういう形でするのかは本来輸入者が決めることなのです。
通関業者や税関が決めることではありません。
関税法上、具体的な申告方法の規定もありません。
あるのは現場の実務上の問題だけなのです。
現場がそれで実務上問題がないのならそれでいいのです。
現場というのは具体的には税関、通関業者、CY、CFS（保税上屋）です。

従って、その中の誰かが異議を唱えてるのなら、１度に通関するのはやめておいたほうが無難は無難でしょう。
違法でも違反でもないのですが、その人達の処理能力を超えてるからです。
スムーズに通関→搬出したいのならHOUSE BL単位で通関したほうがいいでしょうね。

＞1度に通関する際、品名やシッパー名はどう申告しますか？

NACCSでは最高B/L５件まで1申告で通関できるようになってます。
マニュアル申告であれば制限がありません。
シッパー名はどれか一つを代表に選んで、残りの輸出者は記事欄に記入すればいいです。
品名はHSコードごとに欄分けしますが、品名はNACCSの自動出力ですので気にする必要はありません。
申告上は全インボイスを合算していいです。

＞付保も複数に分けていますが、1度の通関の際その辺はどうなりますか？

合計保険金額をC&Fに合算すればいいだけです。
各インボイスの建値が分かりませんが、例えばC&FならCIF TOTAL／C&F TOTAL＝1.011...みたいな係数按分を各欄ごとに行います。
FOBであればこれに運賃按分します。通常は運賃を各欄ごとの重量で按分加算していきます。