不動産営業について教えてください。

Question

不動産営業について教えてください。現在転職活動中です。不動産関係に絞って活動を行っているのですが、プロパティマネジメント・アセットマネジメント等の企画営業か、売買仲介の営業か２社で悩んでいます。前者のほうは歩合給がなく、後者は歩合給があります。歩合給がある分ノルマがきつい等は想像しております。しかし、不動産の知識を付けるのであれば売買営業を経験しておいたほうがいのかとも考えております。
業界にいる方、知識をお持ちの方、詳しい業務内容やアドバイスをお聞かせ願えないでしょうか？宜しくお願い致します。

Answer 1

私はPMを４年間、AMを２年間しております。
仕事でも、私用でも仲介業者さんと接することが多かったので仲介業は経験が無いのですが、その観点で比較させて頂きます。

まず、あなたがおっしゃる「不動産の知識」とは何の為に必要なのでしょうか？何を目指しての「不動産の知識」でしょうか？
というのも、PMやAMを効率よく実践するためには不動産の知識だけでは到底仕事になりません。建築、設備の知識はもちろんのこと、民法や消防法等、あらゆる知識が総合的に必要です。AMであれば金融の知識も必須です。また、前提としてPMが出来ない人にはAMは絶対に務まりません。単純に不動産を金融商品として取り引きしたいだけであれば、金融機関で十分です。

売買仲介に関しては、不動産の知識が最もウエイトを占めています。
ですが、事業用のビルや土地を売買するのであれば、当然PMやAMの知識は必要です。それらの知識を持っていれば、必ず営業成績に反映されるでしょう。

おそらく、あなたも真剣に考えていらっしゃるので業務内容については色々と調べているでしょうし、業務内容も会社によってまったっく違うと思いますが、私の業務経験は以下です。

・PM業務→原則は「不動産の収益を最大化すること」
私はビルのPMをメインに行っていました。事務所では各企業と契約の交渉を行い、日常的にテナントサービスを行い、ビルメンテナンス業者をマネジメントします。商業施設では、施設販促や広報、当然こちらも契約の交渉や内装監理をマネジメントします。
比較的不動産知識の少ない相手と交渉を行っていく必要があるので、不動産と建築の知識は非常に重要です。サービス業としての自覚が無ければ、良いテナントリレーションもできませんし、テナントの満足度を得られなければ良いPMではありません。また、テナントの満足度は必ず収益に反映されるかどうかを考察し続ける必要があります。

・AM業務→原則は「不動産価値を最大化すること」
私が行っているのはグループ会社全体の不動産価値を最大化することです。不動産はほっておけば資産価値が満足に発揮されません。PMは収益を最大化してくれますが、それだけでは不動産の価値が最大になる訳ではありません。あらゆるリスクや将来性を数字にし、客観的判断をする能力が必要だと感じます。それら試算を行うにあたり、金融の知識は非常に重要です。金融からアセットに転職する方と接する機会が非常に多いです。英語も重要です。マーケットには海外投資家だらけです。不動産に関する英語知識が無ければ基本的に仕事になりません。

私見では、PMやAMの能力が身につくということは、不動産の知識以上のものが身につきます。
仲介業では、不動産の知識までしか身に付きません。その代わりに、交渉能力は身につくと思います。
不動産の知識というものが何を指すのかちょっと判断しにくいですが、例えば宅健業法程度であれば１年勉強すればだれでも習得することは可能です。ですが、実務では使わないことばかりです。仲介業で身につく不動産の知識は、売買に特化した部分だけです。後は単純に交渉力と人付き合いの上手さによって営業成績が決まるのではないかと思います。

将来的に何を目指したいのか、それを考えて必要な経験を積んでいけばよろしいかと思います。
※将来的に目指したいものは、知識がつけばつく程、変わっていってしまうものだと思いますが…。