けさの特集は2人に1人が被害 「カスタマーハラスメント」 街でアンケートすると半数近くがこの言葉を知らなかったが、半数以上の人が実際に被害にあっていた。カスタマーハラスメントとは客から従業員への悪質なクレーや迷惑行為のこと。専門家によると誰もが被害者にも、加害者にもなり得るという。 直近2年以内で迷惑行為の被害にあったことがある人は、スーパーで58%、ドラッグストア関連で64%などとなっている。カスタマーハラスメントには暴言、暴力、土下座の要求などがある。カスタマーハラスメントとは客から従業員への悪質なクレーや迷惑行為のこと。 スーパーで働く女性は、ここ数年カスタマーハラスメントが増えていると感じており、人格を否定するような暴言が増えた。小さいことや暴言は1日に1回はかならずある。特に忘れられないのが5年前、男性から受けた40分間の暴言だった。 看護師歴15年の女性によると、病院では患者から医療従事者へ行われる。患者から暴言や暴力を受けても、薬屋病気のせいなのか、もともとの性格なのか判断は難しいという。女性は当初は周囲に相談していたが、受け流せるようになって一人前という風潮があるという。 「医療現場の現状を知ってほしい」という 柳原可奈子さんは学生時のバイトでカスタマーハラスメントにあったことがある。 宮本亞門さんは実家の喫茶店や飛行機内でカスタマーハラスメントを目撃したことがあり、年々増えているように感じるという 市役所の窓口業務を担当している人からは「書類の受付で、何分でできる?とストップウォッチで時間を計る人がいた」、ドラッグストア勤務の人からは「アイスとおせんべいを1つのカゴを入れたら、10分以上文句を言われた」といったエピソードが届いた。 日本カスタマーハラスメント対応協会代表理事の島田さんによる解説 対処法1はカスハラする人と自分の中に見えない線を意識する。心理的距離を意識すると、ちょっと遠くに感じる。対処法2は1人で抱え込まない。カスタマーハラスメントのストレスには、カスハラそのもの、周囲の助けがない、自分への不甲斐なさ、自責感の3つがある。カスハラを受けている人を見かけたら、気遣いの言葉をかけることが大事。 クレームを受けたときのマニュアルが無かったり、現場で対処してほしい、という風潮がある。その根本には「お客様は神様」という考えがある。 神奈川・相模原にあるスーパーでは 従業員へのカスハラ被害に頭を悩ませていた。カスハラ対応が負担となり、社員が店長になりたがらないという問題もある。事態を重く見た会社は対応マニュアルにカスハラの項目を追加。クレーマーの人権ではなく、従業員の労働環境を定めた。社員の塩澤さんはカスハラNOを訴えるポスターを制作したが、「これは俺のことをいっているのか?」という意見を客からもらうこともあった。塩澤さんは店がこ困るようなら、外すのは致し方ないと感じている。 宮本亞門さんは 「お客様は神様じゃなくて、従業員も神様。みんな関係は対等」とコメント。 東洋大学の桐生正幸さんがスタジオ解説。 2000年前後にバブルが弾け、日本社会が大きく変わり、過度なサービス合戦になり、消費者も慣れ親しんだ結果だという。 大前提にあるのが「お客様は神様です」という言葉。三波春夫さんは最初に言ったとされるが、現在の意味合いとは異なる。三波さんの公式ホームページでは「お客様は神様だから、徹底的に大事にして媚びなさい。何をされようが我慢して尽くしなさい」などと発想、発言したことはまったくない、と掲載されており、舞台で歌うときの信条や心構えを表したものだという。東洋大学がカスタマーハラスメントを行ったことがある?というアンケートを行った所、「ある」と答えた人は、女性が41%、男性が50%だった。 吉祥寺でインタビューを受けた親子は、 父親が外食の時に店員に強い口調になったと話した。また30代夫婦は、妻がよく「注文来るのが遅い」と言っているという。 また70代の男性は「マニュアル化された接客がなんだか冷たい」と話した。 東洋大学の桐生さんによると、カスタマーハラスメントの線引きは長時間何度も繰り返す。 本来は自分の行動を振り返って、反省する気持ちを持つべきだが、日本人はその段階にはない。最近イラッとした時何が原因だった?というカスハラ度チェックを紹介した 。カスハラには自己主張型、プライド型、歪んだ正義型、被害者意識型がある。 カスタマーハラスメントは誰もが加害者になり得るが、自分の怒りのタイプを知る必要がある。タイプには自己主張型、プライド型、歪んだ正義型、被害者意識型があり、これを知ることでかなりカスハラを予防できる。 2年前都内の弁当店で酔った男性2人が起こしたカスタマーハラスメント。 弁当展代表は「500、1000円の商売で過剰なサービスを求められても困ってしまう。店とお客さんはパートナー 。その関係が崩れちゃうなら、関係をやめればいい」と話す。 宮本亞門さんは 「お金を払ったから偉いというのが一番間違っている」とコメント。 東洋大学の桐生さんは「対等というのはお互いを尊重するということ。成熟した消費者になるべき」とコメント。 「お客様は神様」で知られる三波春夫さんは「神様の一つのお願い。褒め言葉をお示しください」と語っている 老人ホームなどを運営する企業は、2年前から従業員を守る取り組みを始めると、2年間で休職者の数が大幅に減った。まず取り組んだのは、被害を受けた時に声をあげやすくすること。ハラスメントに当たるかどうかは、ケアマネジャーや看護師などが最短3日以内に判断を下す。企業では過去の事例を集めて分類し、あいまいだったカスハラの定義を会社独自で決めた。 日本カスタマーハラスメント対応協会の島田さんによると、企業は現場と一緒に対応策を作り上げることが大事だという。従業員は守ってもらえないと離職に繋がってしまうため、トップが守る姿勢を見せることが大事という お菓子業界には「おたくの製品お菓子が欠けている。味が合わない」というクレームを受けた時に、お詫びとして新しい菓子を送っていたが、日本菓子BB協会は「現物がない人には対応しない」といった統一ルールを決めた。 「40分間もカスハラした男性は法的に罪にならないの?」という質問を紹介。 労災には「カスハラ」の文言が入ったという。店内で大声を出し続ける、無理やりやり土下座や謝罪文を求めるといった行為は法律に抵触する可能性がある。 最後にカスタマーハラスメントに寄せられた視聴者からの質問・メッセージを紹介。 「母がカスタマーハラスメントをしてすぐ怒鳴ってしまう。止める方法は?」 怒るのを我慢するのは難しいので、言い方に気を付けるよう助言してあげる 娘さんが間に入ってお店のかたに謝ったりフォローする やわらかい言い方をするようお母さんに言うなど 「カスハラ対策を会社が対応してくれない場合の相談先を教えて」 非正規労働者でも加入できるコニュニティー・ユニオン全国ネットワークや 労働基準監督署の総合労働相談センター など紹介されました
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