宅建試験で、不動産鑑定評価基準に関する質問です。 「鑑定評価にあたって、依頼目的に応じて想定上の条件をつけることができる…

Question

宅建試験で、不動産鑑定評価基準に関する質問です。 「鑑定評価にあたって、依頼目的に応じて想定上の条件をつけることができる。」とあるのですが、なぜ、そのようなことが認められているのでしょうか？

Answer 1

細かいことは専門書を見てもらわないと理解が難しいと思いますが、例示で説明します。

地域要因に想定上の条件を付ける例：
・役所から、この土地の用途地域を変えて容積率を緩和したら幾らになるのか、評価が依頼された。⇒ 用途地域と容積率が変わったことを前提に評価する。それが目的だから。

個別的要因に想定上の条件を付ける例：
・道路用地の買収のため、道路を整備する役所から土地の評価を依頼された。⇒ 道路予定地で”ない”ことを前提に評価する。そうしないと、買収される所有者に適切な補償ができないから。
・ホテルの評価で、銀行から担保権実行を前提に評価が依頼された。⇒ いまある什器備品がないことを前提に評価する。抵当権が及ばず、別々に処分されてしまうかもしれないから。
・工場の評価で、操業を停止し売却する前提で評価が依頼された。⇒ 既存の生産機械や設備配管などが無いことを前提に評価する。買手が使わないことが明らかだから。