解決済み
SKD11に空けた直径2ミリの穴の入口部をロウ付けで塞ぎたいのですが、ロウだけで可能でしょうか?客先から直径2ミリ、深さ50ミリの穴を開け、横穴貫通後に2ミリの穴をロウ付けで塞いでほしいと依頼がありました。 ロウ付けが出来る協力会社がおらず、市販の銀ロウとフラックス、バーナーを使い自社で行おうと思うのですが、ノウハウを持つ人材が居ないため手探り状態です。 2ミリの穴をロウ付けだけで塞ぐことは可能でしょうか? ピンなどを入れておかないと出来ないでしょうか? 回答お願いします。
追記します。 大きさは約60mm角の厚み10mm。 弊社にて切削加工後、協力会社にて焼入れ、弊社でロウ付けを行い、客先で放電加工及び研磨加工をします。 製品の用途については詳細不明ですが、ブラケットと表記されています。
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長年ロウ付け技術に携わっていた者です。 ロウ付けの前に、全く理解不能なのは、SKD11(金型鋼)に熱を加える事です。 ロウ付けした後は、熱処理出来ませんので既に熱処理済かと思います。 穴開けは放電加工で可能かもしれませんが、熱処理済のSKD11に熱を加えるというのは聞いた事が無いです。 このあたりの工程順は重要なポイントですので、上記の私の認識に相違が有りましたらコメント願います。 【ロウ付けについて】 ●通常、鉄(鋼)をロウ付けする場合は、黄銅ロウを使用します。 これは、なるべく鉄に近い強度の金属で接合したいためです。 ロウ材の融点は900℃くらいですが、流動性を持たせるためには1,000℃強まで、鉄の温度を上げる必要が有ります。 この温度までバーナーで焼く場合、酸素とアセチレンの使用となります。 問題は、物の大きさです。 例えば、握りこぶし大の鉄の塊を1,000℃まで上げるのは、1本のバーナーでは不可能ですし、熱伝導のため局部的に1,000℃に上げることも出来ません。 全体の温度を1,000℃まで上げられるのは100円ライターくらいのボリュームの物です。尚、薄肉のパイプであれば、熱伝導の通り道が狭いため、広範囲に1,000℃まで上げられます。 ●一般的には適用されない組み合わせですが、鉄を銀ロウで接合することも可能です、但し黄銅ロウから比べると強度が大幅に低い接合となります。 Φ2mmの穴を塞ぐのであれば、銀ロウの強度でも充分かと思います。 但し、やはり昇温の問題は有ります。銀ロウの融点は700℃くらいなので、800℃くらいまで温度を上げる必要が有ります。この温度まで上げられるボリュームは、黄銅ロウの時と大差は有りません。 ●昇温の問題は有りますが、念のためロウ付けのノウハウを書きます。 ロウ材の種類毎に専用のフラックス(ハンダ付けのペーストと同じ役割)が有ります。鉄の表面をキレイにすることと、ロウの「濡れ性」(はじかないようにする)を向上させるため、又、鉄を酸化させないために塗ります。 加熱していくと、水分が蒸発し、白い粉末の塊状になります。さらに過熱していくと透明な粒々に変化します。「この透明な粒々が鉄の上で平らになった時がロウ付けする温度です。」このタイミングでロウを差します。 温度が上がり過ぎるとフラックスが焼失し、鉄の表面が黒く酸化します。この状態になるとロウ付けは出来ません。 上記の「ロウ付け出来る温度・タイミング」の温度幅は非常に狭いです。 この狭さがロウ付けの難しさですし、熟練を要するところです。 ロウ付けについてのご質問ですので、長々と書かせて頂きましたが、 ★物のボリュームによってはロウ付け温度までの昇温が不可能。 ★ロウ付け後はSKD11の熱処理が出来ない。 というのが障壁です。 現実的な穴の埋め方としては、TIG溶接、MIG/MAG溶接、被膜アーク溶接あたりが無難と考えます。 お客様と方法についてご相談されることをお勧めします。
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