自衛隊の警務科について質問です。転勤はどの位の頻度でありますか？場所は全国なんですか？地元に長くいる事はできないんですか…

Question

自衛隊の警務科について質問です。転勤はどの位の頻度でありますか？場所は全国なんですか？地元に長くいる事はできないんですか？主人が警務隊になるようで私は地元から離れた事がないし子供も小さいので不安です。

補足

他にも警務隊について知ってる事があったら教えてください。よろしくお願いします。

Answer 1

元警務陸曹です。
御質問から察すると たぶんあなたのご主人は曹の階級にある方だと拝察します。陸海空曹たる警務隊員はそれ程転勤は考えなくていいと思いますよ。たぶん通勤可能圏内での転属しかないと思います。
それに、同じ警務科でも隊内の規律維持を主任務とする直接支援警務（旧保安警務）であれば全く転属しないこともあります。
以下は警務隊の中でも犯罪捜査を主とする部門について私が以前ほかの回答者の方にこたえた内容のコピーですが警務隊に対する知識として参考になさってください。

警務隊というものは自衛隊という特殊環境で発生する事件や事故を内部の特殊事情に通じた捜査官に解決させるということを目的に編成された特別司法警察職員部隊であります。（根拠条文・・刑事訴訟法第１９０条及び自衛隊法第９６条）合わせて国防に関する秘密を一般の司法警察組織に漏えいさせないという目的もあります。

警務隊員のうち陸士の階級にあるものは司法巡査として交番のお巡りさん並みの権限が付与され、陸曹以上の者は司法警察員として一般警察でいう刑事や巡査部長以上の階級にある警察官と同等の職務権限が付与されます。
ただし警務官が捜査できる犯罪や事故は以下のとおりです。
①自衛隊員、若しくは召集に応じている予備自衛官の犯した犯罪または隊員に対する犯罪、または隊員の職務に関し隊員以外の犯した犯罪。
②自衛隊の使用する船舶、庁舎、営舎その他の施設内における犯罪。
③自衛隊が所有若しくは使用する施設または物品に対する犯罪。

陸曹以上の警務官は小平学校で司法警察員として必要な捜査技術や法律知識を取得した後に司法警察員の証と標題に書かれた 一般で言う警察手帳の交付支給を受けてからその任務に就きます。
ちなみに私も裁判所の当直判事さんに逮捕令状の発給を申請したり発給を受けたこともありますし、被疑者の逮捕及び取り調べを担当したことがあります。
警務隊員は特殊な自衛官であり、勤務中は自衛隊員としての身分証明書と先に書きました警察手帳のようなものの２つの身分証を携帯して任務に当たります。また、普通の警察官と同じく銃刀法の適用を除外されますから拳銃に実弾も装填しています。
一般民間人の方が警務隊についてご存じないことが多いので聞き込み捜査中に偽刑事じゃないかと疑われたこともあります。

犯罪捜査部門のほかにも主として規律維持や警備活動や要人警護を担当する師団直接支援警務隊と保安警務隊なんかもありますよ。

普通の自衛官比べて そんなに危険でもないし、普通科連隊に勤務するよりは頭脳プレー的な勤務が多く、警務官に選抜されることはご主人が「思想堅固（精神が安定していて健全な人格、任務遂行力が高い）にして頭脳明晰、体力優秀」と言うことを自衛隊が証明したことにほかなりません。名誉なことですから応援してあげてください。