早稲田大学教育学部理学科地球科学専修に進学したいと考えている中学3年です。

Question

早稲田大学教育学部理学科地球科学専修に進学したいと考えている中学3年です。就職のことを考えると、趣味からこの学科に進学することはあまり良くないのでしょうか？就職を重視し違う学科に進学する方が良いでしょうか？

Answer 1

元採用担当のおぢさんです。大学生になっても就職を考えない人が大勢いるのに中学から考えているのは素晴らしいですね。活字で手短に書きますので、厳しい感じがしたらご容赦くださいね。

>就職のことを考えると、趣味からこの学科に進学することはあまり良くないのでしょうか？

就職のことだけを考えるなら、現状であれば情報系に進むのがもっとも求人件数（採用募集人数）も多いでしょうか。求人件数が多いということは、その領域の専門性があったりレベルが高い人ほど就職も容易ですし、平均よりも良い条件で就職できる可能性が高まるということです。

ただし、新卒で就職する際に良いところに入れたとしても、それで一生が約束されるわけではありません。もしかしたら、あなたにその仕事の適性がなくて続けられないかもしれませんし、学んできた専門性（例えばコンピュータ言語など）がイノベーション（技術革新）によってゼロ価値になる可能性もありますし、会社が倒産するかもしれません。生きていると、本当にいろんなことが起こります。

ですから、人生という長い道のりでは、一点だけに集中して物事を考えるよりも、数十年単位でどう幸せになれる確率を上げるのかという考えの方が大事なのではないかとおぢさんは思います。あるいは、もっと先の社会人としてどうなるかというゴールを決めてから頑張るかですね。

>就職を重視し違う学科に進学する方が良いでしょうか？

ここも大事なところですね。大学に何しに行くのかは、基本的に自由です。好きな学問をするのも大学本来の機能ですし、適性のある仕事に就けるようにレベル上げすることが目的の人も大勢います。

ただ、あなたの志がどこにあるのかで、話が変わってきます。例えば「宇宙兄弟」を読んで、JAXAに入りたいと考えて、非常に低い可能性であろうとその方面を目指すかどうかは自由です。あるいは、スポーツ選手やアーティストを目指す人だって大学に進学しますが、それで食べていける可能性は極端に低いですよね。

無理そうであっても、「なれるわけ無いじゃん」とバカにされても、最後まで頑張る人がいるからJAXAに入社できる人も音楽を仕事にできる人もいるわけです。こういった困難な道を目指していて、周囲から一度も否定的なことを言われない人のほうが少ないでしょうか。まぁ、そういう人は自分が高みを目指したことがないか、最初から諦めている人なので相手にしなくていいです。例外としては、家族や親友が言ってくれる場合は、心配して否定的なことを言うこともあります。

自分の能力やレベルではJAXAは無理だから、別の仕事で頑張って宇宙関連のことは趣味として続けるという選択をする人のほうが多いですし、それはそれでその人の人生ですから誰にも責められる話ではないはずです。

とりあえず普通科高校に進学されるのでしょうし、すぐに答えを出すべきことでもありませんし、もっと打ち込みたい学問や別の事柄が出現するかもしれません。ですから、決めつけるのではなく、将来は何をどれだけやってやろうかと楽しみに考えなら、まずは勉強を頑張ってください。偏差値が高くなるほど、選択肢は広がります。

最後に蛇足ですが、好きな学問を最後まで極める覚悟があるのなら大学の教員になるという手もありそうです。おそらくは、あなたの世代であれば博士号が必須になっていると思いますし、最初のうちはあまり給料にならない細くて長くて曲がりくねった険しい道ですけど。大学では、そういった道をやり遂げた人たちが先生として教壇に立っているわけですから、お手本には事欠きませんよ。