司法書士28年 会社法上の公開会社が株主に株式の割当てを受ける権利を与えないで募集株式を 発行した場合において，…

Question

司法書士28年

会社法上の公開会社が株主に株式の割当てを受ける権利を与えないで募集株式を
発行した場合において，募集事項として定めた払込金額が募集株式を引き受ける者に特に有利な金額であるときは，
募集株式の発行による変更の登記の申請書には，株主総会の特別決議に
係る議事録を添付しなければならない。×

解説
公開会社が株主割当て以外の方法で募集株式を発行する場合は、募集事項の決定は取締役会でするのが原則である。有利発行の場合の手続は、非公開会社と同一手続となる。したがって、委任決議なしに取締役会で募集事項を決定することはできない。しかし、有利発行等の場合の委任決議を証する株主総会議事録は、添付書面にはならない

自分の解釈
まず第３者割当で、公開会社で有利発行なので株主総会特別決議が必要なので
その株主総会の議事録は必要だと思うのですが、委任決議したという前提になっている理由がわかりません。仮に取締役会に対して委任決議が必要だとしたら、添付書類にならない理由がわかりません。

Answer 1

この問題に素直に回答するなら、答えは〇です。

解説にあるように、有利発行の場合は非公開会社と同様に、株主総会特別決議を要するからです。

あるとすれば「常に添付を要するのか」というひっかけ問題だ、と言う可能性ですが、有利発行でも株主総会特別決議で取締役会に委任しておけば、取締役会決議で足ります。しかし、有利発行なのに取締役会議事録だけで足りるのか、という問題が残るので、株主総会議事録も添付が必要です。