解決済み
心肺蘇生法について質問です胸骨圧迫と人口呼吸を行う際に一般的にフェイスシールドを持っている人などいないと思うのですが、現場に居合わせた場合救急隊が来るまで胸骨圧迫のみで大丈夫なんでしょうか?もし胸骨圧迫のみで行う際に30対2の比率で行うのでその際はどんな感じになるんでしょうか?
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救助者が人工呼吸の訓練を受けていて、人工呼吸を行う十分な技術と意思がある場合は胸骨圧迫と人工呼吸を 30対2比 で行うことが生理学的に理想とされていますが「人工呼吸」の手技は比較的難しく、訓練なしで人工呼吸を適切に行える方は極めて少数です。 「人工呼吸は不要、またはしない方が救命率が高い」のではありません。 人工呼吸の十分な訓練を受けておらず十分な技術がなければ適切な人工呼吸が行えず、有効な酸素化ができないばかりか胸骨圧迫の中断時間が長くなり蘇生の可能性が低くなるため人工呼吸は省略し胸骨圧迫に専念したほうが良い・・・ということです。 倒れた直後であれば体内に生命維持に必要な酸素は残存しており、人工呼吸を省略した心肺蘇生でも救命の可能性は高く転帰に遜色がないことを示す複数の報告もあります。 人工呼吸の訓練を受けていない、またはためらいがあれば、胸骨圧迫:人工呼吸比 30:2は行わず、ただひたすら胸骨圧迫を絶え間なく継続することが適切な対応です。 窒息や水没など明らかに低酸素による心停止が想定される傷病者に対しては、胸骨圧迫に人工呼吸を加えた心肺蘇生が理想です。 救助者が人工呼吸を行う十分な技術と意思があり、可能であれば人工呼吸用の感染防止デバイス(フェイスシールドやポケットマスクなど)が準備できるまでは胸骨圧迫のみ行い、感染防止デバイスが準備できた時点からは 胸骨圧迫:人工呼吸比 30:2の心肺蘇生を行うことが強く望まれます。 (AEDに感染防止デバイスが同梱されている場合があります)
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日本蘇生協議会(JRC)2015年のガイドラインでは、人工呼吸について下記のとおりのガイドラインを策定しています。 高度な気道確保器具が使用されていない成人の CPR 中には、2 回の換気に伴う胸骨圧迫の中断は 10 秒未満にすることを提案する(弱い推奨、低いエビデンス)。 (中略) 従来の CPR 中の胸骨圧迫比率(すなわち、全 CPR 時間に対する胸骨圧迫に費やす時間の比率)はできるだけ高くして、少なくとも 60%とすることを提案する(弱い推奨、低いエビデンス)。 人工呼吸に慣れないと、どうしても人工呼吸による胸骨圧迫の中断時間が長くなります。 理由1.胸骨圧迫→人工呼吸へ態勢を変える時スムーズに態勢の変更が行えない。 理由2.都度気道確保を行うためその動作の時間を要する。 理由3.1回の吹き込みには1秒としても2回の吹き込みで慣れない方は、5秒以上はかかると思います。 理由4.人工呼吸は成功しても失敗しても2回ですが、失敗した(うまく出来なかった)たため、勘違いでもう1回してしまう方もいらっしゃいます。 理由5.胸骨圧迫の態勢に戻らなくてはならない。 これだけでも軽く10秒はかかることになります。 これで30:2としますと2分間で4サイクル程度しか救命処置が実施できなくなってしまいます。(2分間:4サイクルで胸骨圧迫120回) 先日、上級救命の再講習(私自身が受講)で実技を行ったときに、私で5~6秒程度と思われますが、他の受講者さんでは10秒以上かかっている方も多くいらっしゃいますので、同時に実技を開始したとしても、人工呼吸に要する時間で30:2の5サイクル終了までの時間に大きな差が開きます。 私自身は指導員でありますので当然のことながら皆様と差が開きます。 (※AEDの操作等の時間も同じです。 パット装着→除細動に時間を要すると、これに比例して胸骨圧迫の中断時間がさらに長くなります。 人工呼吸だけでなく除細動までの時間も短縮することが重要です。) 胸骨圧迫テンポが120回/分で人工呼吸による中断が5秒/回であれば、2分間に6サイクル、理論値で2分間での胸骨圧迫が180回は可能。 東京の救命講習と同一の110回/分としても人工呼吸30秒/5回とすると90秒で165回の胸骨圧迫が可能となり、上記の120回との差が45回(1サイクル以上の差)も開いてしまいます。 効果的な胸骨圧迫と人工呼吸を行うには多くの訓練も必要ですが、その救命処置に対して複数の方で実施するのも効果的な方法です。 最低2人で胸骨圧迫を行い、もう1人が気道確保+人工呼吸+除細動を行う。 実態としては3人以上で行うことがベターとなります。 救命講習では2人で実施していますが、救命講習のようにAEDの搬送と119番通報を別の方にお願いしたのであれば、119番通報された方にも胸骨圧迫をお願いする。 AEDを搬送いただいた方にも胸骨圧迫をお願いする。ご自身は除細動、気道確保と人工呼吸に徹し人工呼吸の時間を短くすることにより心肺蘇生の効果が高まります。 気道確保されている方が、胸骨圧迫の回数を声を出して数えると、テンポも良くなり、胸骨圧迫と人工呼吸の連携も取れやすくなります。 いつ目の前で救命処置を行う状況が起きるか誰にも分からないことです。 人工呼吸用マスクを持っていない、AEDにもないのであれば、胸骨圧迫と気道確保に徹する。 よろしければ人工呼吸用マスクをお持ちいただければと思います。 私は通勤途上ですでに2回、駅構内で救命処置に加わっていますのでポケットマスク4個を仕事用・プライベート用のカバン等用意しています。 できれば人工呼吸用マスクを1つ、バッグの中にさりげなくご用意いただければ幸いです。 どうしても人工呼吸に自身がない、人工呼吸用マスクがないのであれば、胸骨圧迫と気道確保に徹していただき、救急隊または先着消防ポンプ隊の到着まで処置を行っていただければと思います。 「救命講習の指導内容から逸脱する」とのご意見をいただくかもしれませんが、私自身も応急手当指導員でありますので、このようなご質問をいただけばお答えしています。
最近のデーターでは、人口呼吸をしない方が救命率が高いそうですよ。 ・人工呼吸はしたくなければ、しなくて良いです。これはあくまで任意ですから ・圧迫のみならば、ただし続けるだけの事です。絶やさずに。
今の応急手当の指導では、感染や汚染も考慮して無理に人工呼吸をしなくてもいいとなっています。 突然倒れた場合等は、体内に酸素が残っているため人工呼吸は必須ではなくなりました。 人工呼吸をしない場合は、30:2は無視してひたすら胸骨圧迫を続けます。 AEDを装着している際は、2分ごとに心電図の解析が入るのでAEDの音声の指示に従って胸骨圧迫を中断・再開して下さい。
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