お医者さんの勤務時間についての素朴な疑問です。

Question

お医者さんの勤務時間についての素朴な疑問です。病院によっては午前、午後で診察してくれる先生の入れ替わりがあると思うんですけど、
例えば午前だけ診察を担当している先生の場合、
午後は何をしているんですか？

また、週に2、3日しか診察を担当していない先生はそれ以外の曜日は何をしているんですか？

手術や学会などがあるのかなぁなんて
思ってるんですが、、

手術などで予定が入っていない場合は
自由にお休みを取れるんでしょうか。

Answer 1

私が外科医として基幹病院にいたときには
月曜 午前外来 午後手術
火曜 午前病棟 午後検査
水曜 午前検査 午後手術
木曜 午前外来 午後手術
金曜 午前研究 午後出張検診
土曜 月一の割合で病棟
日曜 月一の割合で病棟
って感じでしたね。

外来というのは、初診の患者や手術後退院した患者、軽度の外傷などの診察をします。

病棟というのは、当番で外科全員の患者の回診(傷の観察の全身状態の確認)をします。午前の外来や検査の前、午後の手術や検査の後にも、毎日自分が主治医の患者は回診します。

検査というのは、私がいた病院では胃カメラや大腸カメラ、手術の後の造影検査や乳腺やリンパ腺を取る小さな手術を行います。

手術というのは、主治医が執刀する以外に上の医師が指導に下の医師が助手に、さらに麻酔の医師と、多くの場合3,4人の医師が関わります。さらに手術の後は、術後管理に1時間、摘出した標本を整理するのに1時間、記録に1時間と主治医は3時間ぐらい時間を必要とします。ですので、3時間の手術でも主治医の医師は6時間ぐらい拘束されます。

研究というのは、何をやってもよくて給料は出ません。本当に論文を書いている人もいましたし、入院証明、手術証明などの書類を書いたり、平日でなければ出来ない銀行の手続きや郵便局の手続きなどに行ったりしていましたね。たまに映画も見に行ってました。

出張検診というのは、私が行っていた病院では乳癌の住民検診を超音波とマンモグラフィーで行うため、超音波検診の方をやっていました。3時間で50人ぐらいの乳腺エコー検査をしていました。

その他に、虫垂炎や胃や大腸の穿孔(穴があくこと)、腸閉塞などの患者来れば隙間に緊急手術が入ります。

基本的に、基幹病院の外科医にとっては、外来診察は全体の仕事の10％ぐらいです。
基幹病院であれば、手術などで予定が入っていない場合でも自由に休みを取れることはありません。

その他、月に1回ぐらいは、医局会や〇〇委員会、月2回ぐらい夜7時から医師会の会合や講演会、月1,2回ぐらいいろんな部署での歓送迎会や忘年会新年会などあり、からだがふたつ欲しいと思うことは多々あります。

Answer 2

誤解その１：待合室に外来患者がいなくなったら外来は終了と思っている
外来患者を待たせないよう、メモだけして次の外来患者を呼ぶ。外来患者が帰ったあと、そのメモをみてせっせとその日の診療記録を入力し、紹介状や返書を書く。外来患者がいなくなってからが長くつらい入力の時間が待っている。

誤解その２：入院患者にさく時間なんて回診の時数秒診るだけ
私の場合、外来の始まる一時間前にきて夜の間に患者に変化がなかったかチェックし変化があった患者には必要な検査を入力。緊急性のある場合は外来の合間にも検査結果をチェックして必要時更なる検査を入力。外来が終了したら、それまでに変化がなかったかチェックと検査結果のチェックし必要な手技を行う。また、入退院があれば膨大な入力作業が待っている。

誤解その３：医師は患者を診るだけ
当院でも30近い委員会があり、その委員会に出席する必要がある。経営会議、安全委員会、院内感染対策委員会、救急委員会.....

その合間に救急車対応、急患対応、患者家族への対応などなど。

ただ、入院患者が皆さん安定していると、時間ができるのでこうやって遊ぶ時間ができる。