先日、出向先の社長からのパワハラについて相談した者です。 迅速で的確なご回答をありがとうございました。 早速ですが、…

Question

先日、出向先の社長からのパワハラについて相談した者です。
迅速で的確なご回答をありがとうございました。
早速ですが、この件についての詳細をお伝えします。
ご一読いただけると幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

①パワハラなどと思われる事すべてを詳しく（内容、相手、時期など）

・残業時間の増加について「勝手に納期を短縮して無駄な長時間残業をしていた」などと事実無根の言いがかりをつけて始末書の提出を強要された。この時は知らなかったが後で前年の残業時間を調べたところ、ほぼ増減はなく例年通りだった。（出向先社長、2016年7月）

・私が作成した成果物について不備を指摘されたが納得できず反論したところ「馬鹿かおまえは？」と言われたので「はい」と答えた。その時、出向先社長は激昂し手元にあった紙を丸めて投げつけたうえ、立ち上がって机を激しく叩きながら「てめぇなめてんのかこの野郎！」と大声で怒鳴られて身の危険を感じた。その後メールアカウントを抹消されて2か月間PCの使用を一切禁止された。（出向先社長、2016年10月）

・私の家の近所で放火が頻発してテレビ新聞などで報道された際に放火魔呼ばわりされた。「放火魔」「チャッカマン」「経費でチャッカマンを買っていいぞ」などと言われた。私以外の社員に対しても「エロガッパ」「たぬき」「コンジローマ」「変態」など普段から侮蔑的な呼び方をしていた。また面識もない社員の家族に対しても馬鹿にするような発言をしていた。（出向先社長、2016年～）

・社内で書類の紛失があった際に、ろくな調査もせずに社員のＦさん（普段からこの社長のいじめのターゲットにされていた）に対して「おまえがチョロチョロ動き回るから書類が無くなるんだ」などと言いがかりをつけて暴行を加えたうえ「俺はおまえをクビにすることなんかなんとも思わないからな！」と怒鳴りつけていた。そしてトイレと休憩以外の時間はＦさんが動けないようにワイヤーと南京錠で机に縛り付けていた。その様子は他の社員全員が目撃していて常軌を逸したパワハラに恐怖心を植え付けられた。（出向先社長、2017年3月）

・出向解除後に出向元会社へ出向期間中の未払い残業代の支払いを要求したところ、支払いには応じるとの回答を得たが、同時に8年前に私が起こした不祥事をとりあげて「もうやらないでね、では済ませない」と懲戒処分をほのめかすような発言をされた。（録音あり）（出向元総務部長、出向元取締役、2017年8月）

②パワハラ以外に労基法違反などと思われる事

・平日の休暇取得についてそれなりの理由（免許証の更新・印鑑証明等の取得など）を明記するように求められた。「私用のため」では許可されなかった。（出向先社長、2016年7月～）

・パートの採用面接の際に社長が会社の概要を口頭で説明していたが、社員数を実際よりもかなり盛っていた。具体的な数字は忘れてしまいましたが…（出向先社長、2016年7月）

・労基法は関係ないと思いますが…社長に恐喝され40万円支払った社員がいる。

③現在の雇用状況

・正社員。出向期間中も雇用契約は出向元で、給料の支払いも出向元から受けています。8月14日より休職中。

④現在の病状（医師の診断など）

・診断：うつ病で1か月の休養が必要。

⑤最終的にどうしたいのか？（最大限のダメージとはいったい何を望んでいるのか？）

・労災認定
・損害賠償請求
・精神的苦痛を受けたことに対して出向先社長への慰謝料請求

以上になります。
ご回答いただけると助かります。
どうぞよろしくお願いいたします。

Answer 1

こんにちは。質問お待ちしていました。4000文字の長文で答えられるのはこの1回限りなので、答えられる範囲でできるだけ詳しく書きます。

最終的に

・労災認定
・損害賠償請求
・精神的苦痛を受けたことに対して出向先社長への慰謝料請求

と書いていますので、それに沿うように話しをします。

まず、慰謝料請求は損害賠償請求の一部となるので、「労災認定」「損害賠償」の2本立てとします。実はこの2つにはかなりの密接した関わりがあります。

すなわち、精神疾患での損害賠償請求は
「労災認定されれば、損害賠償請求もほぼ勝ち」、
「労災認定されなければ、損害賠償請求もほぼ負け」
という結果が出ているからです。

これは非常に簡単な理由で、労災の調査も裁判所に出す資料も、基本は同じ証拠や利理論構成のめ、その結果が大きく違わないからです。
ただし若干裁判の方が包括的（原告有利）にはなります。労災ではあまり「反論」のチャンスが無いし、労災は「事実確認の上、白か黒かの2択」なのに対し、裁判は弁護士も付けられる上に、反論の機会が多く、また「グレー」とう結果もあるからです。

順番としては、ほとんどが労災認定→裁判です。逆でも良いし、同時でも良いです。
理由は、先ほど書いたように「認定されればすでに勝利へのプロセスができているから」です。なので弁護士も受任してがります。勝ち戦ですからね。
認定されなければあまり引き受けてくれなかったり、最初から着手金だけ目当てのような対応をされます。

さてではまず労災認定から。

労災認定は、
①精神疾患を伴っている
②会社での業務が原因である
③私生活には原因が無い

この3点がそろえば申請自体は出来ます。ただしそこから時間がかかります。私は10ヶ月待ちでした。いくら早くても半年以上は待たされます。その間に膨大な資料を用意し、訴えを理論的に構築し、証拠を集め、そして労基署に数回呼び出されて、優しい口調ですが「尋問」を受けなければなりません。数時間×数日。結構大変です。

なので申請をするのは自由ですが、申請したら最後まで大変です。ということを覚えておいてください。訴えれば待っていたら適当にやってくれるだろう、ということはありません。国家権力を使った調査ですから。

では一番肝心な②の「会社での業務が原因である」を説明します。
これを簡単言えば、以下の2点に絞られます。

１．労災認定の基準を超える仕打ちを受けたか。
２．それを証明する証拠はそろっているか。

一番肝肝心なのは１です。

例えば最近問題の長時間労働で例えるとわかりやすいです。
基本的に就業時間を超えればそれが何分でも何十時間でも「長時間労働」には変わりはありません。しかしそれが原因で精神疾患になった！と裏付けるには、「月に10時間の長時間」ではパンチが弱すぎますので関係が無い、と判断されます。

じゃあどこからが労災になるんだ？という線引きが出来ていないとなりません。なのできちんとそのラインがあります。
「6ヶ月連続で80時時間以上」「直近3ヶ月がいずれも100時間以上」「直近1ヶ月が160時間以上」などです。

パワハラも同じように、「労災認定されるほどのひどいパワハラ」を受けていないと認定は望めません。ちょっとした叱咤や注意で労災認定を出しまくれないし、その程度で精神疾患になるのは「個人の精神力の弱さ」である、と考えられるからです。

さてこれをあなたの事例に基づいて説明します。

＞始末書の提出を強要された。
＞「もうやらないでね、では済ませない」と懲戒処分をほのめかすような発言をされた。

以上の2点は労災認定時には取り上げられないでしょう。
始末書の強要はこれは管理的立場の人間が部下に指示できる範囲での出来事です。
懲戒処分もはっきりと口にしていないのであれば、あなたの思い込みで片付けられます。

＞私以外の社員に対しても～面識もない社員の家族に対しても馬鹿にするような発言
＞社員のＦさん～怒鳴りつけていた。
＞Ｆさんが動けないようにワイヤーと南京錠で机に縛り付けていた。

以上の3点はもっと関係ないです。他人にいくらひどい仕打ちをしていても、あなたの労災認定ですから全く取り上げてくれません。逆に他人事で話を盛っていると考えられて、不利になるでしょう。

よってパワハラで労災に関係するのは、

＞机を激しく叩きながら「てめぇなめてんのかこの野郎！」と大声で怒鳴られて身の危険を感じた。その後メールアカウントを抹消されて2か月間PCの使用を一切禁止された。

＞「放火魔」「チャッカマン」「経費でチャッカマンを買っていいぞ」などと言われた。

この2点です。

労災認定ではその出来事を「強」「中」「弱」に振り分けて、「強」は労災認定、「中」「弱」は労災認定にならない、ただし「中」はいくつも重なれば「強」の扱いになる事はある....と決められています。

大声で怒鳴って、メールを末梢、パソコン禁止。これは「中」か「弱」（おそらくは弱）、
放火魔、チャッカマン...これは「弱」、もしかしたら非常に甘く見てくれるなら「中」
くらいです。

怒鳴ってメール削除は出来事としては「中」くらいですが、継続性がありません。1回限りの出来事です。なのでその分弱いと思います。

放火魔、チャッカマン、これは悪口としては成立しますが、中身が弱いです。例えばですが「淫乱」「デブ豚」「インポ野郎」「給与泥棒」とかなら確実に「中」、場合によっては「強」になりますが。

よって仮に「弱」「弱」、あるいは「中」「弱」と言う組あわせの場合は労災認定には絶対になりません。

仮に大甘の判定で「中」「中」だったとします。この場合はわずかながら可能性があります。しかしそう判定されるためには２の「それを証明する証拠」が物を言います。

悪口の方は同僚が聞いていますから証言してくれれば可能でしょう。ただ協力したことにより会社からの報復を受けるのが嫌で口を閉ざす場合も多く、また会社が先手を打って買収「そんなことはなかった」と言わせる場合もあります。そうなれば「なかった」が証言となって採用されます。

なので証言してくれそうな相手は確実に自分の味方に入れなければなりません。先にその人からの証言を録音しておくなども有効です。

怒鳴った、机を叩いたはこれを証明するのは難しいでしょう。相手も認めれば別ですが、「知らない」「してない」でしょうしね。

なので、正直言うと労災認定の可能性はかなり低いでしょう。

ちなみにパワハラで認定認定になる例は「著しい人格の否定」「生命・身体の危機」「部署全員からの無視」「暴力」などが確実な証拠と共に、長期間繰り返し行われていたことが確認される事例だけでです。なので精神労災の認定率は約30％強ですが、パワハラだけに限ると15％程度になります。

さて話は元に戻ります。

労災認定が難しい現状では、損害賠償請求も結構難しくなります。損害賠償請求とは名の通り「損害」があり、「賠償」してもらう金銭が発生しなければなりません。

労災認定されればそれだけで給与の一部保証などの損害が出ます。なので請求しやすいのですが、認定されなければなにをもって「損害」なのかが不明確になります。
むろん慰謝料を請求するのですが、慰謝料とは精神的苦痛、よって「見えない損害」です。見えないものを証明するのは非常に難しいことで、それを証明する有効な方法が「労災認定」なのです。

よって「認定ならず」は逆に言うと「大した出来事は無かったと国が証明した」と言うことになり、相手に有利にすらなります。

私は裁判官でも弁護士でもありませんが、個人的な考えとしては

①労災認定は非常に厳しい。可能性があるとすれば、同僚などが一致団結してあなたを擁護し、証言をしてくれるようなレベルの事を望まないとならない。それでも認定には結構無理がありそう。

②損害賠償請求は、慰謝料100～150万前後の裁判の申し立てをして、最終的に20万～30万くらいで和解、という結果がせいぜいだと思う。弁護士を雇えば完全に赤字。
（弁護士費用はおおよそ50～70万を見て置いてください）

仮に労災認定され、うつ病が1年以上続けば、裁判は400～600万程度の請求、200～300万程度の和解は考えられます。
（私は4年なので、弁護士から最低でも1500万は固いと言われています）

労災申請も裁判も最終的には「証拠」が一番物を言います。特に裁判では訴えるためにまず証拠、その後で損害額の根拠が必要になります。感情、悔しさだけでは負けるだけです。

全く触れられていませんでしたが、証拠、証言能力はいかがでしょうか？

長文失礼しました。

Answer 2

うつ病で１ヶ月不安障害とかでないですかね＿？
労災が先だと思うのですが
自分で会社するのが１番だと思いますよ・・