いくつか問題があります。 あと、その方法だと残念ながらアニメーターに「なれる」確率は下がると思ってください。 アニメーターには専門卒も美大卒もいますけど、 別にそれが「必要」って訳ではないですよ。 卒業しないとアニメーターになれないわけではないです。 ●最初に言っておきますが美大・芸大は無理して行く意味は無いですよ? アニメーターに大学が無駄なのは理解してますか? ・大前提として言いますが、美大の受験を通って美大生になるよりもアニメーターになるだけのほうが簡単です。 美大の受験には厳しいデッサンの試験があります。相当の腕が無いと合格できません アニメーターは大手に入るのは難しいですけど下請け、孫請けと条件を下げていくと多少の絵心があれば合格できます。 作画崩壊って知ってますか?あれを描いてるのはシロウトではないんですよ?プロのアニメーターさんですよ? あのレベルでも合格できるんです。美大の受験だったら絶対合格しませんよ。美大に入るほうが超難しいんです。 ・それから「学歴」という話です。あなたが言っている「確率が高くなる?」というのはおそらく考えに学歴があるからだと思います。 一般の企業であれば大卒と高卒が採用試験を受けにきたら間違い無く「大卒」を選ぶんでしょうが アニメーターにはそれが適用されません。たとえ中卒だとしても大卒よりうまければ中卒が採用されるんです。 実際の腕、画力のみで試験時に判断されるので、出自が大卒だろうが中卒だろうが関係無いんです。 うまいほうが採用されるので、大学へ行って学歴を得てきたことは無駄になります。 給料だって学歴で差はつきません。中卒でも大卒でも出来高だし給料はまったく一緒です。 原画への昇格、作画監督への昇格なども大卒、中卒で差はつけられません。腕のみで判断されるのです。 ・それに美大といえばデッサンですが美大ではデッサンは習いません。【試験】で必要なんです。 美大へ行った人がデッサンを学んだ場というのは美大ではなく美大予備校です。 美大予備校でデッサンを学んでマスターした人だけが美大に入れるのです。 美大ではそのあと学問として美術を学ぶんです。美術の教師になるような勉強なわけです。 アニメーターの勉強なわけではないんです。 デッサンの勉強がしたいだけなら美大予備校へ行けばいいだけです。 それですらアニメーターの本職では無いです。デッサンは必要ではありますけど静画です。 アニメーターに必要なのは動画力です。静画の腕ばかりを磨いても仕方ないんです。 ・アニメーターの給料を考えたら、もし奨学金で大学に行ったら返済不可能です。 大学を卒業したら高給の仕事に就けるからこそ奨学金の返済ができるんです。 奨学金とは借金です。月収10万以下でどうやって毎月借金を返済するんですか。 大金払って得た学歴は全部無駄になるんです。 私はアニメーター歴20年近くになりますが、今まで一度も「大学へ行っておけばよかった・・」とか思ったことは無いし、 大学へ行った人が優遇されてる所を見たこともありません。 はっきり言って一生をアニメーターとして過ごす人にとっては、大学へ行ったことで優遇されたり、有利になることなんて一度も無いんですよ。 美大予備校でデッサンを本格的に教えてもらうことは武器にはなるでしょうけど「美大そのもの」には価値はあまり無いかと。 あなたのルートで貯金まではいいですけどその後美大芸大に行けば 【高額の学費で貯金が使われて終わりですよね?】 そのあと月収6万とかのアニメーター生活をどうやって過ごすんですか? アニメーターになりたい人が大学を選ぶのは基本的には「保険」です。アニメーターの道をあきらめた時に転職するなら大学の学歴が転職に有利というだけの話です。 一生をアニメーターに費す人にとっては「大学に行っておいて良かったぁ( ;´Д`)」と思うことは一度もありません。 もう一度言いますが大学行くことが有利な点は転職に有利なだけです。 ただし親がお金持ちで大学の学費の心配もなく、アニメーターを辞めたときに備えてどうしても学歴という保険を用意しておきたいのであれば、大学へ行ってください。 ●それから年齢の問題です。 アニメーターの新規採用は25歳以下の所がほとんどです。 高校を卒業すると18歳です。大学は4年なのでそれだけでも22歳です。 何年仕事をするのかは知りませんがギリギリですよ? アニメーターは専門の職人さんです。 現場で覚えることは多いですが、年齢を取ってからだとなかなか覚えるのに時間がかかったり 若いうちに覚えておかないと身に付けるのに苦労します。 逆に若いとどんどん吸収していって、あっという間に進化していくこともあります。 アニメーターはこの現場で身につけていくことが多いので、歳をとった新人はなかなか採用されない方向にあります。 歳をとってくると自分でも気づかずに頭が固く、教えられたことをなかなか身につけられない状況だったりします。 もうひとつの理由としてこの業界は離職率が高く、新人が辞めていくの前提として考えて 25歳で採用して3年頑張ってみて、自分に向かないと知り辞めても28歳 30歳前ならまだ転職に間に合うだろうという所から25歳に設定されてます。 貯金が貯まるほど仕事してから大学行くとなると、一体何歳で就職試験を受ける予定なんですか? 仮に間に合う6年7年だとしても、あなたと同世代の人はその6年7年若い時期を現場で使って遥か先に行ってます。 規定年齢ギリギリでそこへ飛び込むあなたがそこから活躍できますか? 若いうちに採用試験を受ければスタジオ側は動画の新人として貴方を試験します。それこそ多少は下手でもやる気があるなら将来性を買ってくれるんです。今は駄目でもまだまだ若いし真剣にやればこれから伸びてくれると期待するからです。 つまり【若いとアニメーターになれる確率が高い】のです。 25歳を過ぎてしまえば、採用試験を受ける貴方的には「自分は一年目の新人」かもしれませんがスタジオ側から見れば違います。 横で同じく試験を受ける同期達は20歳の年下の小僧共です。表面的には同じ試験を受けても貴方だけは25歳という年齢なりの原画レベルの即戦力があるのか試験されます。その後の扱いは間違いなく新人でも実体は25歳の遅刻組みなのです。 つまり【歳をとった貴方だけ試験の条件が厳しい】のです。 30歳を超えたら更に難しく、作監レベルの画力が試験時に必要です。 ●アニメーターに「なる」ことをゴールにするだけなら簡単です。 かなり絵の才能が無い場合を除いて (さすがに作画崩壊を下回る下手レベルは厳しいですよ?それは美大受験にも言えますが) 自分の画力に合ったスタジオ選びさえできるなら、実際に作画崩壊レベルでも採用されてるし、実力ある若手は大手企業を受けていて競争相手も同じレベルだからです。美大受験ほど大変ではないですよ。 そこから長く「続ける」ことが難しいんです。なってからが大変です。 アニメーターとは「なってから一人前になることが難しい職業」なんです。 アニメーターの新人で採用されると10人のうち9人は3年以内には辞めてます。 離職率9割です。せっかくなれたというのに辞める人がほんとに多いんです。 仕事してお金を稼いで貯金しようという考えはいいと思いますが、 それであれば美大や専門学校はやめて直接スタジオを狙う方向に切り替えましょう せっかく稼いだお金を学費で使い切っては何の意味も無いのですから 年齢制限もあるし、早めに受験したほうがいいのだから 貴方の質問のように就職して貯金→大学だと 25歳を過ぎてしまって「わざわざ」条件厳しくして合格の確率を下げるだけでなく、 ようやく就職できても「大学の学費」で貯金が底をつき、悲しくも志半ばでアニメーターをあきらめて実家へリターン。何の為に大学を出たのかと嘆きつつ最後は転職コースです。 「わざわざ」辞めるリスクを増やしているだけです。 ●専門学校に関してはあまり否定はしませんが、基本的には「・・・直接スタジオを受験するのは心配だし不安です」という人に対する業界の窓口です。 業界へのコネと業界仲間つくりが主になります。 教わる事はあくまでも基礎や業界知識や常識になります。 深い所までは教わりません。深い所はあくまでも現場で自らが苦労しながら覚えなければなりません。 深い所は教わらないので、金銭的に厳しい状況でこちらも無理してまで行くほどではありません。 自分でお金を稼いで貯金してアニメーターを目指すくらいだから金銭的に厳しいのですよね? なるだけなら簡単なのだから、何を優先して何を切り捨てるのかしっかりと見極めましょう。 何度も言いますが学費で貯金を食いつぶす本末転倒してる場合ではないのです。
なるほど:6
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