去年は仁和寺、最近は東本願寺で、 働いている人の残業代未払いが話題になりましたが、 奉仕と労働の区別がついていなかっ…

Question

去年は仁和寺、最近は東本願寺で、
働いている人の残業代未払いが話題になりましたが、
奉仕と労働の区別がついていなかったからとはいえ、長時間仕事している人のお給料が低いのは、おかしいと思うのですが、
そんなにお金にこまっているんですか？
お寺や神社は税金をある程度免除されているそうですが、
小さいところならまだしも、
仁和寺と東本願寺って、大きい有名なお寺なのに、
恥ずかしいと思わないのかと、腹が立つよりびっくりしました。
どうしてそんなブラック企業みたいなことを、
人に説教する側のお寺がするんでしょうか。
ふと、「蟹工船」を思い出しました。

Answer 1

金銭的に余裕がありません。
正規採用の職員を減らし、契約社員、短期バイト、ボランティアをふやしています。

職員の人数が減ったので、現役職員さん一人当たりの負担が激増しています。

他の有名なお寺でも、報道されていないだけで残業代は出てません。

時代の流れでしょうか？
檀家が減っただけでなく、お布施の平均額が減ってます。
葬儀や法事をしない人も増えています。
寄付をお寺が集めても、昔のように集まりません。
お寺はどんどん潰れていっています。

全国のお寺の収入が経ると、必然的に本山も収入が減ります。

本山では、全国のお寺の支援活動以外に、様々な研修、法要、行事、宿坊運営、墓地運営、幼稚園、学校、医療福祉法人運営、社会活動などをやっています。
社会活動とは、被災地支援や自殺や犯罪で家族を失った人の支援、介護、医療施設訪問、犯罪被害者支援、受刑者の支援などです。

収入が減っても活動を止めるわけにもいかず、出来る限りの経費を削減しても、足りません。
職員を減らしたり、給与、退職金、ボーナスを減らし、活動を継続しています。

残業代が出ないことを、理解している職員は非常に多いです。
本山で働かせていただいているだけで有り難いので。

東本願寺さんは、パワハラや職員に対する扱いがひどかったから、働いている人が訴え出たのでしょう。
宗教法人ですから、仕事として働いているわけではないです。
僧侶ですから、職業ではなく、ご奉仕させていただいているのです。

これは、本山だけでなく、全国のお寺でも同じことです。
僧侶が労働者だとすると、全国のお寺はブラックばかりです。
残業代どころか、給料が1円も出ていないお寺はかなり多いです。
ですが給料が出ていないからといって働かない僧侶はいません。
僧侶が労働者としてしまうと、給料をもらっていない住職の方々に申し訳ないです。

給料さえ出ていないお寺の住職が怒ってます。
うちは給料も出てないのに残業代なんて言うなと。
公務員やサラリーマンとして稼いだ給料でお寺の維持費を支払っている住職や、コンビニ、介護施設、ガソリンスタンド、ファミレスなどの夜勤の仕事をしながら頑張ってお寺を護っている住職もいらっしゃいます。

本山の経費は、全国のお寺が出しています。
残業代どころか給料さえもらっていない僧侶が、何で本山の職員の残業代を稼ぐために夜勤のバイトに出ないといけないのかとなります。

本来、本山は、仕事としてではなくボランティア精神を持った方が働く場所です。
そして全国の檀家のみなさんもボランティアや寄付などで活動を支えるなどして、みんなで支え合って運営していくべきものです。

チームワークが良く、お互い尊重しあえる環境であれば、働きやすい職場ですし、不満も出ません。

今回は、残業代を出していないということではなく、不満を持つような環境だったというのが、本山として恥ずべきことでしょう。

Answer 2

後継者がいるかどうかによって、課税非課税の考え方が変わって来る世界です。宗教法人ならば大き目の所は幼稚園などを経営する場合もありますが、その辺りはかなり厳しく課税対象が決まっています。また儀式も細かく課税対象が敷かれていますしね。

もちろん源泉徴収もしますし、住民税も支払います。国民年金保険料だって支払いますし、世間の納税者と大して変わらない物ですが。

後継ぎがいなければ、建前上はお寺から出なければなりません。また急に葬儀での読経などの依頼が来る事もありますから、決まったお休みが取れません。年末年始は特に忙しいのではないでしょうか。なので後継者問題はかなり深刻みたいですよ。養子縁組をしたとしても、檀家さんが認めなければ田舎の方では難しいですね。「あの住職さん、嫌いだから他所のお寺にする」とお墓持って移動というのも割とよくある話です。