組合とはつまり何ですか？ よく会社には組合と呼ばれるものが存在しますが、どんな機能があるのでしょうか？ また組合…

Question

組合とはつまり何ですか？

よく会社には組合と呼ばれるものが存在しますが、どんな機能があるのでしょうか？
また組合がある会社へ就職する長所、短所はありますか？
社員は組合に掛かるお金を徴収されるのですか？

恥ずかしいことに全くの無知なので教えて下さいf^_^;

Answer 1

> よく会社には組合と呼ばれるものが存在しますが、どんな機能があるのでしょうか？
労働者の組合＝労働組合、略して労組（ろうそ）とは、
従業員によって組織される団体のことで、
従業員（組合員）の待遇・職場環境・福利厚生など、様々な点について、経営側と交渉します。
（＝団体交渉権、略して「団交」。）
従業員（組合員）＝「労」働者側、と、経営側＝「使」用者側、の交渉ということで、『労使交渉』とも呼びます。

特に、賃金のベースアップとかボーナスの支給額について、
組合の要求と経営側の回答とが大きくかけ離れ、不満の場合には、
組合員が一斉に残業拒否・就業拒否などの行動を取ることもあります。（＝争議権、いわゆる「ストライキ」。）

団体交渉の席上では、組合のトップ（普通「委員長」と呼ばれます）は、
経営側のトップ（普通「社長」）と互角に渡り合う“資格”があると考えて下さい。
中央（本社）だけでなく、地方（支社・研究所・工場・営業所）などでも、個別に団体交渉が行われ、
その場合も、組合支部のトップは、経営側のトップ（支社長・研究所長・工場長・営業所長）と互角です。

> 社員は組合に掛かるお金を徴収されるのですか？
（回答の都合上、この質問に先に答えます。）
はい、一般的には、毎月の給与から「組合費」として天引きされます。

> また組合がある会社へ就職する長所、短所はありますか？
中小・零細企業には、組合のないところも多いですが、大企業・中堅どころの企業には、たいてい組合が組織されています。
組合がある会社へ就職されるのでしたら、是非とも組合に加入されるべきです。
短所として考えられるのは、当面、上記の「組合費」を徴収されるくらいのものです。

従業員一人の力なんて、たかが知れています。
待遇面・職場環境・福利厚生などに改善して欲しい点があっても、たった一人では何もできないのが実情です。
組合があれば、組合員たる従業員の不平不満を吸い取り、組合の役員が経営側と交渉してくれます。

組合がある会社の場合、一般的には、次のような流れになります。

入社→試傭期間（一般的には入社日から３ヶ月）→本来の意味の正式採用※

※と共に、普通は、組合に加入することを義務付けられます。＝『ユニオン・ショップ制』
「試傭期間満了後、従業員は労働組合に加入すること。」
「労働組合に加入しない従業員は、組合の請求に基づき、会社はこれを解雇しなければならない。」
という制度です。

つまり、「従業員＝組合員」だということです。
但し、課長等の役職に就いた（＝いわゆる「管理職」になった）時点で、
その従業員は、組合を脱退します。（会社側＝経営側の人になった、と看做されるからです。）

会社によっては、いわゆる「管理職」ではなく、係長・主任クラスでも、
資材・総務・経理等で会社経営に直接関連する重要な情報を取り扱う人や、役員の秘書・運転手などは、
「管理職」ではないのですが、「非組合員」扱いとなり、組合の保護下から外れ、経営側と看做されます。
後に、これら対象業務以外の部署に異動になったりした時には、再び「組合員」となります。
これらの点は、各会社の『労使協定』や『就業規則』などに取り決められています。

一般的には、上記で述べた通りですから、
組合がある会社で、ユニオン・ショップ制を採っていれば、
全員、組合に加入しなければなりませんから、この点での待遇差は考えられません。

組合へ加入するか否かが従業員の自由になっている会社であっても、
是非とも加入されることをお勧めします。
大学時代に勉強した、等の下地がない限り、労働基準法がどんな規定を有しているか知らないでしょうし、
賃金体系の基本も、組合に加入すれば学べます。
「○○給」とか「△△手当」とか、会社によっては、複雑怪奇な賃金体系になっている所もありますから、
後々のためにも、勉強しておく意味で、組合に加入して損は無いはずです。