現役の消防職員です。 日本の消防隊では、爆薬を用いて障害等を除去する事はありません。 東京消防庁ハイパーレスキューには、双腕重機等の最新鋭の救助車輌や資器材を駆使して、救助作業にあたっています。 昔、中国の消防隊が爆薬を用いて爆風により消火していたのを見た事がありますが、アメリカの消防でも爆薬を用いているかは判りません。 『毒をもって毒を制す』と言う考え方もありますが、さすがに爆薬ですと保管方法も取扱方法も専門知識が必要ですし、あまりに危険過ぎるので、『ミイラ取りがミイラになる』可能性がありますね。 タワーリング・インフェルノの爆破シーンは、映画の演出かも知れないです。
基本的に火薬を使って障害物を爆破するという方法は取りません。 映画「タワーリングインフェルノ」では,あなたの言う通り,ドアの前で固着したセメントを爆破して取り除くというシーンがありますが,こういった行動には相当な危険が伴います。 爆破によってドアや周囲の物が吹き飛ばされるのですが,どこへ飛んでいくか分かりません。それが人に当たれば,最悪死傷者を発生させる結果になります。 また,火災現場などでは熱が発生していることもあり,映画のようなシーンでは火薬を設定する部分が高温であれば火薬を使うのが危険であったり,ドアが熱でゆがんで爆破しても開放出来なくなるおそれがあります。 そういう手段を講じるより,今は優れた救助機材があります。多少現場への搬送に時間がかかったり,ドアの開放に時間がかかっても,安全に開放出来るのです。 「人の命がかかっているのだから,一か八かでやればいい」と思うかも知れませんが,消防や警察,自衛隊などの救助活動では「ギャンブル」はしないのです。 より確実で安全な方法があればそちらを選択するのです。でなければ,最悪,要救助者を救出できないどころか,二次災害で救出に向かった救助隊員が要救助者になってしまうおそれだってあるんですよ。
消防士(ハイパーレスキュー)などが手が出せなくて爆薬を使う状況になれば自衛隊を呼ぶんじゃないんですかね。
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