解決済み
スーパーゼネコンの鹿島建設、大成建設、清水建設、竹中工務店、大林組は海外で高層ビルを建設するとき、 タワークレーンが海外製クレーンを使用しています。なぜ日本のタワークレーンは使われていないのですか?IHIのクレーン(JCC)とか使ったらいいのに、 たとえばJCC-400H、JCC-900H、JCC-1500H、JCC-V720AHとか、使えば効率がいいのに。
6,095閲覧
JCC-1500運転経験者です。 対象国によって事情が異なりますが、およそ下記のような事由で現地調達した方が有利となる場合が多いからです。 財務上の事由 建設建方用の大型クレーンは高額固定資産になります。また質量も大きいので輸出入関税や航送費が非常に高額になります。国によっては竣工後持ち帰り予定でも機械新品購入額の200%を超える輸入税が課せられる場合があります。 法令上の事由 クレーンの構造や安全装置に関する規制や法令が日本より複雑かつ厳しい国が多くあります。それらに合わせて国内仕様とは異なる仕様のクレーンを製造し、または輸出するのは、その国にクレーンを輸出した実績のあるメーカー及び商社を利用しないとほぼ不可能です。対象国内で連続してそのクレーンを使用できる工事が連続して受注できれば良いが、一件の工事で不用になってしまうと日本に持ち帰るにしても原価償却できず不良資産を抱え込むことになってしまいます。 技術上の事由 セルフクライミング式かつジブが起伏して作業半径を可変する形式のクレーンは日本では普及していますが、欧米及び東南アジア諸国では一般的ではありません。諸外国の高層建築工事では、起伏しない水平固定ガーター上をトロリーが走行するハンマーヘッド形クレーンが一般的ですので、分解・組立・クライミング・メンテナンス・運転操縦に要する技術者や作業員を確保するのが困難または非常に高額になります。また現地で普及した形式ではないので不用となっても残留原価に相当する金額では売却できず、スクラップになる可能性が高い。 以上のことから、対象国内で高層建築用クレーンが製造されている又は現に稼働しているクレーンが在る場合はそれらを利用した方が経済的になります。 なお、高層建築用クレーンが普及していない東南アジアの某国でODAダム新設工事を行った例では、現地で日本製以外に適当なクレーンを調達するのが難しかったこと、運転士も作業員も日本から派遣可能であったことからIHI製のJCCを複数台持ち込んで施工しました。
なるほど:3
< 質問に関する求人 >
大成建設(東京都)この条件の求人をもっと見る
求人の検索結果を見る
< いつもと違うしごとも見てみませんか? >
覆面調査に関する求人(東京都)この条件の求人をもっと見る