タクシー会社ですが、国土交通省のお達しでタクシー乗務員は全員、毎朝出勤時と仕事が終わって入庫時にアルコールチェッカーにストローで息を吹き込んで出て来た紙に自分の名前と車両番号を記入して事務所に提出する事が義務づけられました。 ところが、毎朝アルコールチェックに引っかかる乗務員が後を絶ちません。 会社としてはアルコール0、4以上出た場合は1時間待って0、0になれば営業に出す、ならなければ0、0になってから帰宅させるようにしています。 そうする事によって飲酒運転で営業することを防げるからですが、ここで肝心な問題が無視されています。 つまり、アルコールチェッカーで引っかかる乗務員は、会社に通勤する間の道中が飲酒運転です。 歩いて来る人はいいとしても、車やバイクで通勤している人は毎回飲酒運転で通勤している事になるのです。 私の家内の兄が元警察官、一度相談した所「それは一度会社の意向を聞いてみるべきだ」と言われました。 会社側も、朝の点呼で「アルコールチェッカーで引っかかった人は、最初の一回は1時間休憩して0、0になった時点で仕事に出てもらうが、二回目は始末書を書いてもらう、三回目には懲罰委員会にかけてやる気があるのかないのかを確認した上で今後の進退を決める」という厳しいお達しを言い渡しました。 ところが、その後毎日10人前後の人がアルコールが0、4どころか真っ赤な顔で出勤して来ている人がいました。 私は、その会社の執行部に所属しているので「事故防止委員会」に毎月出席しています。 その席で、私は会社に対して「二回目で始末書、三回目は懲罰委員会と聞いていますが、いままで一度でも開かれた事があるのですか?」との質問に、会社側は「ないよ。何が言いたいのか」という態度に出て来たので、私は「会社に出勤してアルコールチェッカーに引っかかるということは、道中が飲酒運転ということです。それを黙認する気か」というと、会社側は「これから、その辺を厳しくするというこてでどうでしょうか」というので、「それじゃ、お願いします」といいました。 しかし、その後全く厳しくするどころか、相変わらず引っかかる人が後を絶たないのです。 しかも、他の乗務員から「余計な事言うな」と脅されたり、通勤に使っているマイカーのタイヤに釘を刺されたりしました。 そこで、家内の兄に相談してみると「タクシーに限らず、バス会社や車で営業している会社の共通の悩みで、下手に口出しすれば闇討ちされたり、暴行を受けたりと警察にもそんな被害情報がある。そんなレベルの職場では正義が通らない。もういいじゃないか、一度は会社に対して石を投げたんだから、もう口に出さない方が身のためだ。私は、あなたの身が心配」といわれました。 特にタクシー業界で働く人達は、ほとんどが高齢者でアルコール依存症の人も少なくない世界です。 右を向いても,左を見てもアル中ばかりと知った時、背筋の凍る思いをしました。 アル中の人に、酒を飲むななんていえば「なにこら!!ぶち殺すぞ!!」なんて言葉が飛んで来る世界です。 会社も、乗務員を確保するため厳しい措置が取れないのだと改めて世の中の不合理を悟らされた今日この頃でした。
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