臨床心理士資格についての質問です。 現在四年生大学を卒業後、指定大学院にて修士課程2年を経て臨床心理士試験合格までの…

Question

臨床心理士資格についての質問です。
現在四年生大学を卒業後、指定大学院にて修士課程2年を経て臨床心理士試験合格までの道のりを辿りますが、今後4年制大学も心理学部に限定されその後指定大学院に進むという噂があります。

また、4年制大学心理学部を経てその後医療心理士試験(国家資格)を受ける、など情報が錯綜していますが、そこらへんの話を整理して教えてほしいのですが、どうぞよろしくお願いします。

補足

お答えを下さった方にもう1つ質問があります。医療心理士という名前があがってきていますが、ここらへんの事情などご存知でしたら教えて下さい。その後宜しければベストアンサーにさせていただければと思います。宜しくお願いします。

Answer 1

噂にはおひれがついて回るものです。しかも、自分に都合のいい方に。「私はこういう風に思う」「こうあるべきだ」という発言って、学生さんにとっては重要なソースだと思いますが、まあはっきりいって、根拠はありません。

現行の臨床心理士の認定プロセスが、大きく変わっていくことは、現在のところ情報として上がってきてはいません。この、

> 今後4年制大学も心理学部に限定されその後指定大学院に進むという噂

ですが、認定協会はたびたび否定しています。（ここからは私の私見が入りますが）大学院は研究機関ですし、その教育プログラムに、単なる民間団体が実質的な介入を行う結果となることは避けると思います。これまでも、たびたび批判がされていることです。

しかし、専門職大学院を作りたいという流れはあって（個人的には批判的ですが）、こちらは今後増えていく可能性はあるかと思います（可能性です）。

もう一つ、

> 4年制大学心理学部を経てその後医療心理士試験(国家資格)を受ける

これは国家資格化の議論です。現在、臨床心理士系の医療のみに限定しない国家資格を推す団体と、医療系に限定した国家資格を推す団体の、二つの意見があります。後者の方が、医療心理士という仮称を使用しています。

医療に限定しない国家資格を推す団体は、

・基本的に大学院卒
・相当年数の現場臨床経験があれば学部卒でも受験可

という案を新たに出しました。その、相当年数が何年なのかということは出されていませんし、他団体から指摘されている医療関連のカリキュラムの乏しさや、そもそも臨床心理士試験の認定プロセスが不透明じゃないか、という批判に、医療に限定しない国家資格を推す団体、例えば臨床心理士らの団体は答えられていません。

いずれにせよ、国家資格になるのは、直近のことではないと思います。2年かかるか3年か5年か、10年かかるか、全然できないかもしれません。これはどうなるか、不透明なことです。が、心理職に関わるすべての職種が日々の業務に専心し、コンセンサスを得られるべく努力すべきことと思います。

その一方で、自虐的な言い方にもなりますが、カウンセラー関連の資格で、現在最も厳しい認定過程を取り、実績を積んできたのが臨床心理士の資格で、20年以上の歴史があります。
逆にいえば20年以上もしっかりとした国家資格として形にできず、国民の受けるべき臨床心理サービスに重大な遅延をもたらせきた、そしてその遅延は今でも続いている……その責任は重い、と言わざるを得ないとも思います。

【補足を拝見して】
まあ私の意見がベストアンサーかどうかは別として、医療心理師についてです。

こちらの全心協が押している方の国家資格になります。
http://www.onyx.dti.ne.jp/~psycho/

正確には、私が上記で書いたのは、少し古い情報のもので、「二資格一法案」と呼ばれていました。これは、小泉首相のときの郵政民営化法案をめぐる解散総選挙の時に、一回流れています。この二資格が、「国家資格としての臨床心理士（仮称）で、大学院卒」「医療心理師（仮称）で、学部卒」というわけです。ここでもめた末に、二資格一緒につくろうじゃないか、という議論だったわけです。

で、前述の通り、これは流れました。
そこで最近、その議論を発展させた形で、「一資格一法案」という考え方が出てきたわけです。全心協も、この一資格一法案に合意しているところではありますので、今後の心理職の国家資格化を目指す動きとしては、

・大学院卒者を基本としながら、臨床現場で現場経験を積んできた学部卒者にも受験資格がある

という方向をどちらも目指すことになります。
しかし、すでに書いたとおり、医療系のカリキュラムをどう組み込むのかという問題は未解決です。「組み込めばいいじゃん」という考え方もありますが、カリキュラムは有限です。この調整に、あと何年かかるか、正直わかりません。