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日商簿記検定1級商業簿記の売価還元低価法について少し分からない部分があります。 「値下を除外した原価率(低価法原価…

日商簿記検定1級商業簿記の売価還元低価法について少し分からない部分があります。 「値下を除外した原価率(低価法原価率)により算出される期末商品の帳簿価額は、 収益性の低下に基づく簿価切下額を反映している」と見なせるのは何故ですか? 低価法の名前なら低価法原価率だけで棚卸減耗費と商品評価損を 算定するんじゃ無いのかと原価法原価率の存在に納得が行きません。 マトリックス図の意味は分かりますが、理屈理由に疑問符が付くのです。 会計士、税理士、簿記1級保持する方等いましたらご教示頂ければ幸いです。

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    税理士試験科目合格(簿・財)及び日商簿記1級取得者です。箇条書きにて回答させいて頂きます。概ねご理解されている部分も多いかとは存じますがその旨ご容赦下さい。 ①「低価法の名前なら低価法原価率だけで棚卸減耗費と商品評価損を算定するんじゃ無いのかと原価法原価率の存在に納得が行きません。」とのご質問についてですが、むしろ逆に低価法の原価率だけでは減耗損及び評価損は計算出来ません。なぜなら文字通り「価値が低くなった(低価)」後の原価率ですので、この原価率に期末商品「売価」棚卸高を乗じても減耗損及び評価損を除外した後の所謂B/Sに記載される(繰越)商品の額しか出て来ないからです。 まず売価還元法は「棚卸計算法(商品の受入数量のみを継続して記録する方法であり、この方法では払出数量を記録しないので商品有高帳からは期末商品棚卸数量は判明しないため、期末商品棚卸数量は実地棚卸により把握する事になります。)」を前提としております(小売業などでの採用が多いとの事です。)。そして売価還元法では商品の実地棚卸を売価で行い『期末商品「売価」棚卸高×原価率=期末商品「原価」棚卸高』という計算により期末商品の原価を算定する事となります。 そこで原価率を算定するのですが、ここで売価還元の原価法及び低価法の分母を見比べてみます(簡素化するため「取消額」は省略します。また、分子は双方とも同じですのでこちらも省略します。)。 売価還元原価法の分母→期首商品売価+当期仕入原価+原始値入額+値上額-値下額 売価還元低価法の分母→期首商品売価+当期仕入原価+原始値入額+値上額 原価法の方は値下額を控除するため分母の数字が少なくなります。故に分子の数値が同じであれば当然原価法の方が最終的な原価率は大きくなります。ですので、原価法の原価率と低価法の原価率の差分に期末商品「売価」棚卸高を掛ける事で評価損が算定される事となります。また減耗損についても通常の減耗損を計算する方法を売価還元法に当てはめると、帳簿上の棚卸売価(=期首商品売価+当期仕入原価+原始値入額+値上額-値下額-売上高)と実地棚卸売価の差分に原価法の原価率を掛ける事で減耗損が算定される事となります。 字面で読んでも分かりにくいかと存じますので、数値を例示して表で示してみましたので下記の数値と添付画像をご覧下さい(字の大きさ的に見づらいかもしれませんがご容赦願います。)。 売上高=12,500円 期首商品棚卸高(原価)=1,800円 当期商品仕入高(原価)=10,200円 期首商品棚卸高(売価)=2,300円 当期仕入原始値入額=2,400円 値上額=1,100円 値下額=1,000円 ②『「値下を除外した原価率(低価法原価率)により算出される期末商品の帳簿価額は、収益性の低下に基づく簿価切下額を反映している」と見なせるのは何故ですか?』とのご質問についてですが、こちらも文字通り「見做す」=「(暫定的に)その様に取り扱う」という事ですので、大雑把な言い方ですが「(理屈ではなく)とにかくそうしなさい」という事になります。これでは貴方的には納得出来ないとは思います(私も割と理屈として納得出来ないと先に進めないタチですのでお気持ちはお察し致します。)。 しかしながら私も気になりましたので少し調べました所、実際のところ「売価還元低価法の算式により算出した帳簿価額は、収益性の低下に基づく簿価切下額と必ずしも整合するものではないが、棚卸資産会計基準においては、実務上の取り扱いを考慮して上記の様に見做す」様です。 この「売価還元低価法」という方法は日本の簿記会計界の大御所であるところの故・新井清光先生(簿記会計関係の専門書等では必ずと言っていい程名前が出てきます。)が考えられたそうですので、どうしても理由を突き止めたいという事でしたらその新井清光先生が書かれた専門書(何百冊という単位で執筆されております。)を読み漁る位しか方法は無いかと存じます。ただ、資格試験としての簿記会計をより深く学んでいくと、この様な「理屈での整合性が見えない」といった内容にしばしばお目にかかりますので、その度毎に理屈を追及していると時間だけが刻々と過ぎていってしまいます。ですので、ある程度割り切って「そういうものか」位の気持ちで公式通りに計算される方が無難かとは存じます。 長文にて失礼致しました。あまりお役に立てなかったかもしれませんが、多少なりともご参考になれば幸いにございます。

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