会社にて内部監査の資格を持った人間が不足してきました。社内の内部監査員の資格を持った人が主体で、講習を開いてそれを受ける…

Question

会社にて内部監査の資格を持った人間が不足してきました。社内の内部監査員の資格を持った人が主体で、講習を開いてそれを受けることによって、内部監査院の資格が取れるものなのでしょうか？ISO９００１と１４００１を持っている、普通の工場なのですが、内部監査員を持っている人間が4名ほどしかおりません。在籍人数に対して、資格（認定者証）を持っている人間が少なく、弱っております。そこで社内に外部から講師を呼び、内部監査員養成セミナーを開いてもらおうと試みたのですが、その前に社内で内部監査員の資格を持った人間が講師として講習を行えば、内部監査員の資格を得られるのではと聞かれました。そのあたりの知識があまり無い為、助けて頂きたいです。無理と分かれば、外部へ見積が出せます。詳しい方、助けてください。

Answer 1

御社は、内部監査員を資格付けするのが、決まりのようですね。
ISO9001では、内部監査に関する手順書が要求されています。その中に、責任･権限も勿論必要になります。
何人くらいの規模の会社か判りませんが、内部監査員は1,000人に3人位がいいとこでしょう。
それ以上になると、スキルの維持が大変です。

話を元に戻して、内部監査員の資格付けですが、外部のセミナーに行っただけでは弱い部分もありますが、どういう教育･訓練を経て内部監査員をやらせるかは、組織（企業）に任されています。
不況の折、内部での講習+実習で認定するように決めればそれで構いません。
勿論どのような教育･訓練を行い、どういう結果だったから認定したということが判る必要はあるでしょう。

Answer 2

ＩＳＯ（品質、環境、食品衛生、労働安全、情報保護）主任審査員、ＣＩＡ国際監査人として、国内のみならず海外へも飛び回っております。

ステージ１（事前審査）、ステージ２（現地審査）、トランスファー（移行審査）、リニューアル（更新審査）、サーベイランス（定期審査）に行けば、どの業界の企業も内部監査、マネジメントレビュー、各種会議等の開催が年間行事的な活動になりマンネリ化しています。形式だけのシステム運営では意味がありません。無駄な時間とお金を費やしているだけです。

御社では内部監査員を資格認定制度にしているようですが、資格認定する基準は明確にしていますか？内部監査員は総合的な能力が問われます。品質と環境に関する知識は当然のこととして、関連法規・規制・条例（労働安全衛生法、ＰＬ法、消防法、建築基準法、薬事法、食品衛生法など）についても知識が求められます。また、人材育成、設備投資、資産管理、研究開発、配送流通、工場計画、生産管理、原価管理等のイニシャル、ランニング、ロス等の経費・予算の見込積算が出来ないといけません。内部監査員は社内コンサルタント、経営改善業務とも言われるぐらい重要なポストです。

内部監査、マネジメントレビュー、各種会議等を開催することによって発生する損失金額、発生した損失金額は営業利益から補充されている事等を考慮・意識した上で、各々の開催計画を立案することです。そのためには、内部監査で抽出した不適合・観察事項は経営改善につながるような指摘事項にしないといけません。損失ばかり出しているような内部監査ではいけません。

どこの会社も指摘した不適合・観察事項を拝見するが、指摘事項に対して実施（ＤＯ）だけにとどまっている。やりっぱなしで終わっている。是正・予防処置活動に対して有効性の判断が出来ていない。つまり、是正・予防処置活動に向けての計画（ＰＬＡＮ：いつまでに実施する）、実施（ＤＯ：実行期間・金額・要員など）、検証・検収・見直し（ＣＨＥＣＫ：改善効果、損失金額の回収、生産能率改善、品質・環境改善など）、修正・手直し（ＡＣＴ／ＡＣＴＩＯＮ：改善効果に向けての再計画立案、同様・同類の不適合現象が起きるまで保留など）が殆ど出来ていない。

自分達が指摘した不適合・観察事項に対して、是正・予防処置活動の取りこぼし、未実施・保留などの見直し、確認、修正に向けての活動・行動・指示をしなければいけないはずの内部監査員が何も理解していないため、何の改善効果も生み出さない。時間とお金がもったいない。

内部監査を監視及び測定していけば、不適合の傾向、システム定着度合等、各セクションの強弱が見えてきます。傾向と対策を確りと立てて展開していけば経営改善に繋がる活動が出来ます。これが継続的改善です。

２２年の経験してきた内部監査（ＩＳＯの品質・環境・食品衛生・労働安全・情報保護だけでなく、ＣＩＡの会計監査、労働監査、内部告発による企業査察等も含む）で感じる空しさです。非常に残念です。

Answer 3

まずは、マニュアルを調べることをお勧めします。必ず何らかの記述があるはずです。それでもわからないのであれば、現在内部監査員の資格を取得されている方に聞いてみては、いかがでしょうか。わたしは、勤務先でISO14001の内部監査員の資格がありますが、その際の講師は、社内の主任監査員の方でした。