パワハラの、刑事告訴できるものと民事で裁くものとの境目はなんですか？

Question

パワハラの、刑事告訴できるものと民事で裁くものとの境目はなんですか？

Answer 1

境目ではなく，民事と刑事は別です。

パワハラは通常，暴行や強要，脅迫などですが，刑事訴訟においては，確実に有罪と判断される場合でなければ，検察官は起訴しません（だからこそ，日本における起訴した場合の有罪率は99％を超えているのです）。

一方で民事上は，一定程度立証できればそれで足りるため，刑事訴訟に比べて緩いです（指紋や声紋の鑑定したりすることはほとんどなく，大抵は陳述書）。

よって，不法行為（民法709条）や債務不履行による損害賠償請求（民法415条1項）であれば，被害者（原告）は，一定程度不法行為の事実を立証し，加害者との間の因果関係を疎明できればそれで足ります。