理学部数学科の就職と、アクチュアリーについて

Question

理学部数学科の就職と、アクチュアリーについてはじめまして。私は大阪大学理学部数学科なのですが、最近就職の事が気になり始めました
理学部、特に数学科は就職が厳しいと言われているのは知っていますし、そうなのだろうとも思いますが、実際はどのような状況なのかを知りたいです。ＨＰなどで就職状況を調べてみても「教員」、「企業」、「金融」などと書いてあるだけでいまいち分かりません。

また、「金融」というと、おそらく銀行とか保険会社になると思うのですが、そういった職についた場合、受付とかそういう仕事になるのでしょうか？それとも、数学科を出たからには何か違うことができるのでしょうか？

長々と申し訳ないのですが、あと一つ質問させてください。調べている内に、どうも数学科の能力を比較的生かせる職業として「アクチュアリー」なるものがあることを知ったのですが、これはどういったものなのでしょうか？
大まかな事は、アクチュアリーを検索にかけて調べましたが、

準会員になった段階で給料をもらえるのか？

準会員、正会員になっただけでは仕事はなく、資格を持った上で銀行なり保険会社を狙って就職活動するのか？
また、その場合一般の社員とは待遇が違うのか？準会員であるだけではあまり意味がないのか？

といったことが疑問として残っています。
もともと、何もわかってないようなものなので質問自体が変なものかもしれませんが、できるだけ答えていただけるとうれしいです。
あと、アクチュアリーという仕事そのものに関しても、色々教えていただけるとうれしいです。

長くなってしまいましたが、一つの質問でもいいので回答よろしくお願いします。

Answer 1

保険や年金においては、普通の商品とは違い原価（保険金や年金給付のタイミングや額）が販売時（保険料・年金掛金の収入時）には定まっていません。（原価の事後確定性）
したがってそれらを確率論や統計学に基づいて算出しないと保険料・年金の掛金を算出することはできません。
また、保険料・年金の掛金を収入した後もそれで損益が確定するわけではなく将来の保険金や年金の支払に備えて負債として留保（責任準備金といいます）しておかなければならず、その額の算出も、将来の保険金や年金給付のタイミングや額などを確率論や統計学に基づいて算出することになります。

このような保険料、年金の掛金、責任準備金などを確率論や統計学に基づいて算出する保険数理・年金数理の専門職種が「アクチュアリー」と呼ばれています。

狭義には「日本アクチュアリー会の正会員」を指し、以下もそれを前提にして話します。

アクチュアリーについてですが、大学３年時から受験することは可能ですが（昔は大学卒業後でないと受験できなかった）学生時代に正会員になる例はまずなく（２次試験で実務に関する問題がでるので）、準会員（１次試験５科目に全部合格）になる例も極めて少ないです。

入社後や内定後に受験する場合がほとんどです。
したがって、「銀行なり保険会社を狙って就職活動」する中でアクチュアリー試験受験の意志を伝えていくことになります。
もちろん１科目でも合格していれば就職活動に有利に働くことは間違いがないでしょう。

待遇に関して言うと、アクチュアリー手当を出してくれるような会社も存在しますが、一般の社員と横並びのところも少なくはありません。ただし、入社時にアクチュアリーに１科目でも合格していれば、アクチュアリーとはあまり関係のない職場に配属されることはないと考えます。

準会員でもそれなりに遇してくれる会社は存在しますが、それは基本的には正会員の予備軍としての位置づけだと考えます。（準会員にならないと２次試験を受験できないので）

上記で御質問にはひととおりお答えいたしたと思いますが、これ以上何かありましたら「アクチュアリー試験」あたりでYahoo！やＧｏｏｇｌｅで検索するとヒントがあるとさらにヒントが得られると思います。